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亜紀13.5才
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亜紀13.5才 2

亜紀が証拠隠滅を図った。まずは親父の鼻のかけらをポケットに詰め込む。散らばっていた彫刻刀をひろい、箱の中へおさめ、最後に手に持っていた丸刀をおさめようとした時に思い出す。「そうだ、この丸刀には親父のハナクソがついてる。」ハナクソの処理。即座に思いついた案が二つ。一つはもちろん食べることだ。これは手軽。それでいて夜食にもなり一石二鳥というわけだ。しかし、亜紀はそれほどまでに優れた案をけり、もう一つの案を採用した。もう一つの案というのは
ちょっと危険だが、自分の鼻の中に隠す事にした。時間は刻一刻と過ぎていく、亜紀は一瞬にして自分のハナクソとオヤジのハナクソを同化させる作業を開始した。その間1,007秒。・・亜紀は満足していた。満ち足りていた・・灰になりかけていた。 ふと気が付くとオヤジがベッドに座り・・っていうか、泣いていた。 「亜紀・・」言い掛けたオヤジに向かって亜紀はおもむろにコンタクトを一つだけ外しながらこういった。「私のコンタクト・・三週間がいいとこ、お父さんは?」オヤジの眼鏡がキラリと光った。
「2週間だな・・・1980円のやつ。1日のやつは2480円するからな。」
父親は伊達眼鏡をはずして言った。
「ケチくさいな・・・。そんなもの盗んでこいよ。何なら私が手本をみせてあげようか?」
亜紀は立ち上がり父親を見下ろして言った。
「よろしく頼む。」
当初の予定を忘れた2人は駅前のコンタクトレンズ専門店へ向かった。
 その30分後。二人は、窃盗の現行犯で逮捕されていた。え?何か忘れてないかって?気にしない気にしない。
拘置所に着いた亜紀は精神統一し鼻に全神経を集中させた。次の瞬間、亜紀の鼻から鼻糞が放たれた。すると拘置所は轟音とともに木っ端みじんになった。これぞ亜紀の隠された武器『鼻糞マグナム』である。
「流石だな亜紀、我が娘だけはある」
父親は感心した。
「感心してる場合じゃないでしょ」
「ああ、分かってる。遂にやってきたようだな」
二人は分かっていた、自分達を倒しにやってくる輩が地球に飛来することを。かつて死闘を交えた相手に二人は本来の姿『鼻糞神士』として立ち向かう日がやってきた。

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