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DEATH GAME
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DEATH GAME 7

ガゴーン…!
ビチィッ!
男に当たって倒れるまで全てがスローモーションに見えた。
身体に力が戻ったときには男は倒れていた。


僕が殺した。
殺さないって言ったのに。

この瞬間、僕は自分の本性を見た気がした。

それからしばらく僕は立ちすくんでいた。
何時間経っただろう。
ようやく気付いた。
この人、息してる。
よかった。
そう思ったとたん僕の耳に女性の叫び声が聞こえた。
馬鹿らしい。

再び叫び。
間違いない!
僕は叫び声のする方へ疾走した。
どうやらこの手術室から声がしている。
ドアを開けると、そこには青白い男に手術台に押し倒された若い女性がいた。


もう、一人殺しかけてるんだ。何人殺しても一緒だ。

そう思った瞬間に冷静な誰かの声がした。


すぐそこにあるインスリン注射を取れ!

身体は従った。


それを男の腕に射せ。殺すな!


「何をする!わたしの儀式を邪魔するな!」
「…!」

ブツリッ。


やった。
いや、まだ死んでない。
生きてる。
倒れた。


おまえが射したインスリンでは死なない。低血糖になっただけだ。ブドウ糖注射で戻る。


それだけ言うと消えた。

女性が駆け寄ってくる。
「助けてくれてありがとう。殺したの!?」
「いいや、殺してないですよ。ブドウ糖を注射すれば戻ります。あなたはどうしたんですか?」
「いきなり眠らされてDEATH GAMEとかいう殺人ゲームに参加させられたの。」「僕も同じなんです…」
「なら、一緒ね。あたしは鈴木京香。OL、24歳よ。君は?」
「僕は煌 綺羅。G東高校2年です。」
「煌 綺羅君っていうんだ。キラくんって呼んでいい?」
「どうぞ…」
「キラくんさぁ、このゲームって気持ち悪くない?」「はい…でも、どうするんですか?」
「逃げるのよ。それで警察にこの殺人ゲームを知らせるの。」
「でも鈴木さん、そうしたら僕たちが殺されますよ!」
「キラくん、鈴木さんって呼ぶの止めて。」
「わかりました。京香さん。」
「なに?」
明らかに喜んでいる。
「何じゃないですよ…僕たちが殺されちゃいますよ!」
「そうそう。大丈夫よ、警察なら守ってくれるわ。」
「わかりました。でも、出口が無いですよ。」
「とにかく、あたし達は一緒に行動しましょう。」

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