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DEATH GAME
その他リレー小説 - サイコ

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DEATH GAME 5

『そうとも。それを使って、バンバン人を撃って殺しなさい』
それを聞いて僕は我に返った。
「っば、バカな! 僕は人を殺さないぞ! 絶対になッ!!」
僕はマスターに向かってそう叫んだ。
だが、テレビの向こう側にいる人物に叫んでも効果はなく、まったく意味がなかった。
『クックックックッ…期待してるよ綺羅君。健闘を祈る、クックックックッ…………』
薄気味悪い笑い声を上げながら、テレビの画面が消えた。




テレビが消えてからしばらく、僕は銃とドアを交互に見ていた。
そこのドアを出れば、否応なしにゲームに参加させられ、殺し合いに巻き込まれる。
もしかしたら、ドアのすぐ前に人がいてこちらを窺ってるかもしれない。
しかし、この部屋を出ない限り僕はどうすることも出来ない。
意を決して、僕はドアノブに手をかけ、部屋を出ることにした。
僕は殺し合いがしたい訳でないし、本気でするなんて馬鹿げてる。そうだよ。そんなの、少し考えれば判ることじゃないか。
そう考え、僕はドアを開けた。
ドアを開けると、ホテルみたいに絨毯が敷き詰められてる廊下に出た。もう何年も掃除されてないのだろう、隅に埃が溜まってるし、色褪せていた。おそらくもう潰れているのだろう。
試しに他の部屋のドアを開けようとしたが、鍵が掛かってて入れなかった。
そのまま廊下を突き進むと、エレベーターが見えた。
電気が1階に点いていたからちょうどいいと思い、僕はボタンを押した。
エレベーターは順調に上がって来て、8階に止まった。
エレベーターが止まった時、僕は違和感を感じた。
いや、違和感と言うより“臭い”だ。臭いが気になったのだ。それもとても強烈な臭いで、とても嗅いでいられるものではなかった。
そして、エレベーターの扉が静かに開いた。
「ウッ!!?」
何故違和感を感じたのか、臭いが気になったのか全て分かった。
エレベーターに入っていたのは…………………死体だった。

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