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ミンナ生カシテアゲル
その他リレー小説 - ホラー

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ミンナ生カシテアゲル 2

あいつはあれだけのことをしたのに捕まらなかった。だから僕は、あいつがまた現れないかと怯えていた。
しかし、あいつは世間から消え、僕もあいつのことを考えることは少なくなった。

なのに……。
なのに何故、今になって僕の前に現れようとするんだ。
せっかく手に入った普通の生活。あの日の事を忘れられるかもしれないと、本気で思わせてくれる平凡な幸せ。ここにはそれがあるのに、何故お前が入り込んでくるんだ。
「ちきしょ−−!」
僕の手は不安と恐怖と怒りでガタガタと震えた。
途端にあの時のことがフラッシュバックした。
「ううっ!」
また吐きそうになった。
あの惨劇は今も目に焼き付いている。

あの時の光景は、忘れたくても忘れられない。
今後も僕の脳裏から消えることはないだろう。
僕は気持ちを落ち着かせるため、台所に行き水を一杯飲んだ。
「ふぅー」
それにしても、他の六人はどうしてるんだろうか。
とはいえ、皆の連絡先を知らないので、連絡の取りようがなかった。
PiPiPi…
その時、僕の携帯が鳴りだした。
携帯を手に取り見ると、見知らぬ番号からだった。
「はい」
「……」
「…もしもし?」
「…やあ、久しぶりだね、カカシ君」
カカシ君?まさか…。

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