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魔皇帝伝説
その他リレー小説 - 戦争

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魔皇帝伝説 2

「捕らえるの!グラウドの女たらし!」
シイナが吠える。
「女たらし……?オレは自分から誘ったことは、一度もないぞ!」グラウドは、抗議の声をあげる。
「たしかに…いつも女性に誘われているな」「女性に性的魅力を感じさせるらしいからな…しかし、誘われた半分以上の女性を抱いているじてんで、女たらしだな」
ジェスとキッドは、会心の笑みを浮かべながら話す。
「そこの二人は、うるさいの!とにかく明日、千年魔女を捕らえに行くからね!」
シイナは、ジェスとキッドに指差して叫ぶ。
四人の騒がしい酒宴は、夜遅くまで続いた。
 
その翌日―
グラウド達は一緒に、街から闇の森に向かう街道を歩いていた。
先頭を歩くのはシイナだ。盗賊らしく薄茶色の革鎧を胸当部分のみ、身に付けた軽装な姿だ。小柄な彼女は追い抜かれないように、早足に歩き、腰に装備したショートソードをガチャガチャと鳴らしている。
その、すぐ後ろを歩くジェスはグラウドほどではないが、かなりの長身で傭兵らしい革鎧に長剣を装備している。
ジェスの隣を歩くキッドは、頑丈そうな全身鎧をガチャガチャと鳴らしながら歩いている。装備は、大型の盾に長剣を身に付けている。
しんがりはグラウドだ、鍛えぬかれた肉体に黒色の革鎧を身に付け、普通の人間では持ち上げる事も出来そうにない大剣を腰にさげている。
 
闇の森は、危険な森である。魔物が多く住み、遭遇する可能性があるからだ。
しかし、グラウドたちはそれら魔物どもとはまったく出会うことなく、森の奥深くで別の物と遭遇する。
 
「あ、あれ……いったいなんなの?」
シイナが小声で聞く。「さぁ……たぶん、ゴーレムじゃないかと思うんだが」
「ゴーレムってことは、誰かに操られているってことだろ?」
「まぁ……操ってるのは、千年魔女だろうな……」
などと話しているうちに、ギギギィー……ガガガー……。
神経を逆撫でする、金属音を響かせて、ゴーレムは近づいて来る。「来るぞ!!」
グラウドが叫んだ。
見ると、ゴーレムの大きく振り上げられた手がこっちに向かって振り下ろされる。
「うわあああ―!!」「きゃああ―!!」
ズドーン……!
地面を揺らす、すごい振動だ。
グラウドたちがいた場所より、少し離れた場所に手を振り下ろしたゴーレムは、またギギギ−!?と、音を響かせ、狂ったように手を振り回しだす。
グラウドたちは、その攻撃を回避しながら反撃する。
シイナは、投げナイフをゴーレムに投げつける。キィン!?と、いう音とともに金属の身体に弾かれる。

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