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日ノ丸ノ国戦争白書
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日ノ丸ノ国戦争白書 5

「ある仕掛け?」
山本は神威の説明を聞き、唖然とした。
「そんなことで大丈夫なのか?」
「ええ、大丈夫です。実は既に実績がありまして、米国を始め先進各国は全く気付いておりません。無論、軍令部及び大本営も然りです」
「何っ!?」
「これぐらいで驚いては、我が『Z機関』ではやっていけませんよ」
山本は今になって、『Z機関』の恐ろしさの一部を知ったのだった。




「やはり、開戦は避けられないか…」
「はい。米国の膨張政策は留まる所を知らず、真珠湾は戦艦で埋まっております」
この世界のアメリカ合衆国は第一次世界大戦(欧州大戦)に参加せず、国債を買い漁るだけであった。さらにワシントン軍縮会議では全く協調性を見せずに失敗に終わり、結局バチカンのローマ法王の名の下に宣言された『平和の推進宣言』を受け、日(日本とアイヌ)・英・米・独・仏・伊は『ローマ海軍軍縮条約』を締結した。この条約により主力艦を制限されたのだが、後のアメリカに大きな禍根を残す結果となった。
『ローマ海軍軍縮条約』で規定された内容は
○向こう10年間の戦艦の建造禁止
○基準排水量35000t以下・主砲16インチ以下
○航空母艦の割当を、日10:英9:米8.5:藍7:伊・仏5.5:独4と定める
○補助艦艇は概ね制限しない
と、言ったところである。
だが皇紀2589年に米国で起こった『世界恐慌』をきっかけにし、日英の両国が画策し、翌年に主要国家をジュネーブに集め、補助艦艇を制限する『ジュネーブ海軍軍縮条約』を締結した。
内容は
○巡洋艦を基準排水量10000t以上15000t以下・主砲8インチ砲以下を重巡洋艦、基準排水量10000t未満・主砲6.1インチ以下を軽巡洋艦の二つにカテゴリする
○駆逐艦に関しては、主砲5インチ以下に定め、基準排水量は特に制限しない
と、なった。


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