バトルロワイアル・ショッキングピンク 5
「必ず、殺す!」
槇の怒号が響く。なんでこんなにも攻撃的なのだろう、と京一は恐ろしくなってくる。
「やはりこのクラスは屑ぞろいだ…全員死ぬべきだ…どいつもこいつも憎い…」
不気味な音をたて、京一の目が赤に発光する。全てが敵に見えていた。
京一はジャングルジムの上に飛び上がった。忍者を思わせる動きと飛距離だった。
「しまった」
槇は上に矢を向けたが遅かった。
弾丸の雨が槇に襲いかかる。槇はバックステップでかわそうとしたが…誰が見ても手遅れであった。
「ぎゃーあ、グエエ」
槇の手足はその銃撃でズタズタになった。だが、致命傷とは言えない。
一方的な展開ではあったが京一のマガジン内の弾丸が空になったせいで、決定打はうてずじまいだった。
そのせいで今度は逆に京一がまずい状況になってきた。
足場の少ないジャングルジムの上に立っているのは良い的だ。京一は銃での攻撃を一旦忘れることにした。