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バトルロワイアル・ショッキングピンク
その他リレー小説 - アクション

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バトルロワイアル・ショッキングピンク 4

槇は立ち上がり、ボウガンを構えた。怯えているとは思えないような素早い動きだった。
槇は容赦なく矢を発射していた。狙いは正確で、京一が横に飛んでいなければ命中していただろう。

どういうわけか槇にはボウガンの才能があったらしい、動きに無駄がなく素人とは思えない。
京一は路駐の黄色のセダンの影に隠れ、反撃のチャンスをうかがう。
槇は特殊部隊めいた素早い動きで黄色のセダンを滅茶苦茶に射ぬいた。
完全に槇のペースになってきていた。

槇の頭にキチガイのような記憶が思い出される。京一の言葉のせいで…。
奈々が槇を見下ろしている。
「ああいうのは良くないわ。私そういうの許せないの」
「私の父は…」
「議員、でしょ。だからこそ公にするべきなのよ」

槇は奈々を殺そうと思った。親のコネで手に入れた二十二口径レミントンデリンジャーを通学鞄に入れ奈々が居るであろう四階のラウンジに向かった。
だが奈々は既に殺されていた。自殺みたいに細工してはあるが…。
殺したのが誰であれ、邪魔者奈々が死んでくれたのは都合がいい。槇は急いで現場を立ち去った。
どうもその時の様子を京一は見ていたらしい。
槇は「この男は自分と奈々が揉めている事を知っている可能性がある」と考えた。
槇は皆と共に脱出したいという行動方針だった、だが奈々の死に関わりがあるのなら別である。積極的に殺す側に回った。

京一は矢をかわしつつ公園に逃げ込んだ。
槇は先程まで自分が隠れていた黄色のセダンの裏に隠れていた。隠れつつ車に突き刺さった矢の回収を行っているようだ。
京一は数度発砲するが、槇は構わずに前に出てくる。
むやみに突っ込んでくるのなら狙いやすくていいのだが、そうではない。不規則に左右にも動きまわるので狙いを付ける事が出来ない。
突出した攻撃に京一は回避に専念せざるを得なくなってきた。公園内を走り回りながら、チャンスを探る。
ジャングルジムがあるのに気が付いた。障壁にはならないが、これを使えばトリッキーな動きが出来そうだった。
槇が遊具の陰から飛び出してきた。京一はあえて大きく動かずに槇の突出を待った。
槇はまんまとジャングルジムに近づいてきた。

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