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BRAIN KING
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BRAIN KING 1

今日も疲れたな…
少し…寝るか…。

僕の名前は北村巧(キタムラコウ)、高校一年生。

学校からの帰り、いつもの電車の中

僕の意識は飛んだ。

忙しさに追われる毎日

電車の中で
貴重な睡眠時間を確保するのが
僕の日課だった。

いつもと変わらない日常。


でも

次に目を覚ましたときには

いつもの日常から、離れてしまっていたんだ。


これが全ての始まりだった。




ん…、寝過ぎたかな…


……あれ…?

ここどこ…?


窓の外は真っ暗。

地下鉄には、乗っていないのに。

そして
乗客はいつのまにか僕一人になっていた。

………………

………………


いつまでたっても、次の駅に着かない。

『どうなってるんだ……?』

僕は車両を移り、他の乗客を探したけど
見つからなかった。

本当にこの電車には僕一人しか乗っていないみたいだ。


車掌室、運転室の扉も開かない。



することがなにもなくなってしまった。

冷静に考えようにも、わからないことが多すぎて、どうにもならない。


しかたがないから
しばらくいすに座って
ぼんやり窓を見てた。


すると

30分ぐらいは走っていただろうか。


突然

キィー……


電車にブレーキがかかった。

徐々に電車は減速していく…。


体に重みを感じる。

そして


ゆっくりゆっくり

電車は止まった。



ガチャン


ドアが開いた。


しかし
ドアの外は相変わらず真っ暗だ。


どうしよう…

僕は外に出るのを
少しためらったが


いつまでもここにいても仕方がない。


ドアの前に立ち
外を見つめる。


そして
外に向かって
足を踏み出した。




………………


だんだん目が慣れてきた。

白い壁に囲まれているみたいだ。


ただ、
正面にドアノブが見える。

銀色で
やけにそこだけ光って見える。


もう
このドア、開けるしかないよな…?


恐る恐る手を伸ばし
ドアノブをつかんだ。



ひんやりとした金属の冷たさを感じる。

僕はそれに
少し力をこめ
ゆっくりと右に回した。


ドアノブは
抵抗することなく
回った。


そして
ドアをそっと押した。



ぅ…まぶしい…!


思わず目を細める。

ドアから手は離さず

今度は
光に目が慣れるのをじっと待った。





これまでの暗闇とはうって変わって
そこは天井も壁も真っ白な部屋だった。

学校の教室ほどの大きさで
同じく、教室のように机と椅子が5組並べられている。


そして
そのうちの4組は
すでに人が座っていた。


座っている4人が
一斉に僕の方を見た。



………………。

4人の視線をまっすぐに受けた僕は
しばらく動けなかった。



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