PiPi's World 投稿小説

気まぐれな師匠とその弟子
その他リレー小説 - ファンタジー

の最初へ
 1
 3
の最後へ

気まぐれな師匠とその弟子 3

ジンは剣をなぞりながら呪文を唱えた。剣が次第に炎に包まれた。
「シュリア。魔法で奴を縛り弱点の頭を探せ。」
ジンはラドンに飛びかかった。無数の頭から毒液をジンに吐き出した。ジンは避けながら頭を1つ切り落とした。しかしすぐに再生してジンに襲いかかった。
すかさずシュリアはマッドプラントでラドンを縛りつけた。
『かなり・・・強力!動きを止めるのがやっと・・・』
ジンは次々に切り落とすがすぐに再生して毒液を飛ばした。
シュリアは魔法に集中しながらラドンを見た。
(どこに弱点の頭があるの?まるで分からない・・・あれ?まるで後ろに行かせないように攻撃してる・・・もしかすると。)
『師匠!尻尾に攻撃を!!』
それを聞くとジンは素早く後ろに回り尻尾を切り裂いた。すると1つだけ頭がうめき声を上げた。
『見えた!!その首ね。』
シュリアは呪文を唱えるとその首だけツルで巻き付けた。
「シュリアよくやった!」
ジンは燃え続ける剣をツルに巻かれた首に投げ刺した。
見事に刺さり燃えだした。ラドンは唸りながら次々と回りの頭が地面に落ちていく。最後に剣で刺した頭が地面に落ちて完全に動かなくなった。

自然にラドンの体は光輝き消えていった。
「やれやれ・・・少し危なかったが。」
ジンは剣を取り鞘に納めた。
すると二人は光輝き一瞬で元のアスカの居場所に現れた。
「少し弱かったか・・・倒した事に変わらない。契約を認めよう」
アスカは答えた。
『やっ・・たぁ〜!!師匠。やりましたよ!』
はしゃぎながらシュリアは喜んだ。
「騒ぐな。まったく・・・」
ジンは疲れたように答えた。
「・・・契約者は我の前に出よ。」
シュリアはアスカの前に出た。
「我、光精霊アスカは汝の力になる事認める・・・」
シュリアの前に光の誓約書が現れた。シュリアは指先から血を出し誓約書に血を付けた。
誓約書は消えてアスカは答えた。
「契約は終了した。汝は光の魔力の使用を認めよう。・・・他の精霊は私のように温厚出はないぞ。」
アスカは消えていった。
「さて・・・行くか。」

帰りに案内したウルフマンに声をかけられた。
「・・・イキノコッタカ。」
「その二刀流の剣技はロキに教わったのか?」
ジンが「ロキ」と言った瞬間驚いて立ち上がった。
「カ・・カレヲシッテルノカ!?」
「剣で俺とやりあえるのは奴だけだ。」
「ココハカレノウマレタモリダ。」
「そうか・・・奴ほど綺麗な剣技見たことない。」
ジンは笑いながら歩いた。ウルフマンはシュリアに聞いた。
「アイツノナハ?」
『ジン=ワイルドバルク。自由を愛する男だよ♪』
シュリアはジンの後を追った。
森を抜け暗くなったので途中で野宿した。
「ん〜疲れた・・・シュリア〜飯にしようや。」
『それじゃ、支度しますね。』
テキパキと飯の支度を準備した。
『師匠。精霊が召喚する神獣と何回戦った事あるんですか?』
「ムシャムシャ・・んっそだな・・五回位かな。面倒な奴ばかりだ。」

『五回!?全精霊とは面識はなかったのですか?』
「昔、パーティを組んでた時その中心人物が不治の病にかかっちまってな。解散した。そいつは一人で魔王と同等の強さを誇った魔神に戦いを挑み相討ちだったと聞かされた。」
魔神と聞けばどんな屈強な人や魔物でも動揺をみせるまさに天災の1つなどにあげられた。
『相討ちなんて凄い方でしたのですね。て言うか師匠。魔神倒そうとしてたんですか?』
「あの頃は魔王を倒そうとした奴はごまんといたが魔神倒そうとした奴は数えるほどしかいなかった。」
ジンはさらに答えた。
「シュリア。魔王は自分自身強いが何より統率力や支配力が魔神より上だったが一度も戦う事はない。なぜだかわかるか?」
『確かに魔王は一度も魔神と戦うなんて聞いたことない。なぜです?』
「魔王が唯一恐れたものそれは破壊力。圧倒的な破壊力は凄まじく世界を滅ぼせるほど強い。その力でやりあえば世界が崩れ自分自身の支配力がなくなると考えた。」
『魔神は魔王を攻めようとはしないのはなぜですか?』
「魔神は世界がどうとなろうが興味がない。これは俺自身の考えだが、ただ自分を倒せる相手を待っていたかもしれないな・・・」
ジンは語り終わると眠りに入った。
シュリアはジンがなんとなく凄いと思った。
朝になり次の町を目指した。
『レイセピアではあまり情報得られませんでしたが次の当てってわかります?』
「次に着く町はわかっている。商業都市セパール。その近くに雷精霊ライゼンが住む山アラム・レギア岩山別名落雷山がある。があまり気が進まない。」
ジンは答えた。
『どうしてですか?師匠・・・なにかしましたね!』
「・・・一度逆鱗に触れちまってな。死にかけたよ。」
まさかの暴露にシュリアは怒った。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジーの他のリレー小説

こちらから小説を探す