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気まぐれな師匠とその弟子
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気まぐれな師匠とその弟子 2

ジンは屋根から屋根へ飛んで渡った。
『師匠!落ちる!落ちる〜!!』
シュリアは何とか背中に捕まっていた。
教会の前に着くと神官らしき人や狼が倒れていた。
「すでに事切れているか・・・」
シュリアは教会の中を覗くと神官達はほとんど倒れていた。
『師匠。神官の人達助ける?』
「そうだな・・ついでに助けてやるか。」
ジンは教会のガラスを蹴破って入った。
その音に反応してホワイトウルフが身構えた。
「シュリア!足止めしろ。」
シュリアは呪文を唱えると地面から木の根が出てきてホワイトウルフにからみついた。
『イビルプラントは少ししか持たないですよ』
シュリアは言うがジンはすでに荒れ狂うウルフマンの前にいた。
『さてと・・少しの間倒れてもらうかな』
ジンは剣を抜きウルフマンに突っ込んだ。
ウルフマンも力の限りに斧でジンを襲った。当たれば間違いなく致命的だがジンはかわして懐に強烈な一撃を与えた。ウルフマンはふらふらと前のめりになり倒れた。ホワイトウルフ達は一斉に逃げ出した。
『狼が逃げていく。さすが師匠。』
ジンは神官に近づいた。




「ここの司教はどいつだ。」
奥から司教が現れた。
「お前か。本来ウルフマンは森の住人なのに町を襲うのではなく神官だけを攻撃している。なぜだ?」
「助けて頂いて感謝するがよそ者にわしらの崇高な考えがわかるまい!森を1つや2つ潰した位で・」
ジンは司教に手刀を浴びせ気絶させた。
「まったく・・そのせいで町の結界を光の精霊がしなくなったんだよ。こいつ司教失格だな。」
神官達は一斉に近づいた。自分たちの過ちに。
『師匠。そのウルフマンどうします?まだ生きてるんでしょ〜』
「こいつ森の住人。光の精霊の居場所も知ってるはずだから生かした。外にある荷車借りるぞ。」
ウルフマンを荷車に乗せて町の外に出た。
「シュリア。一応縛っておけよ。」
ウルフマンを縛りつけて水を頭にかけた。ウルフマンは眼を覚ました。
「よぉ〜。暴れるなよ。聞きたい事あるから生かした。」
ウルフマンは無理矢理暴れそうになるが自分が縛られているのにきずくとおとなしくなった。
『師匠〜。ウルフマンに聞いたってわかんないだけでしょ?』
「はぁ〜・・まったく情けない。ウルフマンは人語も知ってるし話もできる。賢くも勇敢な戦士だぞ。」

シュリアはウルフマンを不機嫌そうに見た。
「聞きたい事あるからお前を生かした。精霊アスカはどこにいる?」
ジンは縄を切りさらに斧を投げて渡した。
「これなら文句ないだろ。それとももう一度俺と戦うか?」
ウルフマンは斧を持ちはしたが勝てないとわかりジンに話した。
「・・・・ニシノモリニオレノキョウダイガイル。コレヲミセロ」
ジンに紋章がかかれた石を渡した。
「借りは作らないか・・・」
ウルフマンは森に去っていった。
『本当に喋れるんだ・・・師匠は獣人族に仲間とかいるの?』
「お前にしては勘がいいな。一人凄い奴を知ってる。」
シュリア聞きたいと思ったが語る気なさそうだったのでスタスタと西の森に歩いて行った。
西の森に着いた。どの木々も白く輝きがあった。
『真っ白な場所・・あれ?何か来る』
すると両手に剣を持ったウルフマンが近づいてきた。
「ニンゲンゴトキガナンノヨウダ。」
「精霊アスカに会いたい。」
ジンはさっき渡された石を投げて見せた。

「・・・モリノモンショウ!!ヒガシノモリノアカシ・・・ソレナリノジツリョクシャカ」
ついて来いと森の中を歩いて行った。
『師匠。いよいよ対面ですね〜。」
「シュリア。1つだけ守れよ。絶対に感情的になるなよ。」
ジンはシュリアに言った。
『何故ですか?前から聞きたかったのですが・・』
「精霊は感情的な奴ほど支配したがる。契約者が操られたら魔法使いとして終わりを意味する。」
ジンの眼は明らかに笑いもない眼をしていた。
ウルフマンが光強い木の前で止まった。
「コノサキニオラレル。」
ウルフマンがその場に座った。
「行くぞ。夢の一歩だな。」
『はい!冷静冷静・・・』
進むと木の土台の上に光輝く鷲がいた。
『な、なんて綺麗な・・』
「シュリア。奴の下を見ろ。」
骸骨が転がっていた。
「全て契約に失敗した末路だ。」
シュリアはグッと気を引き締めた。

「人間を見るのは久方ぶりだ。」
ジンは丁寧にお辞儀をした。
「光を司る精霊アスカとお見受けします。是非契約を結んで頂きたく馳せ参じました。」
シュリアもジンに習ってお辞儀をした。
「契約か・・・人間とはつくづく力を求める。よかろう。だが契約する者に相応しいか見なくてはならない。覚悟はあるか?」
『わ、私は試練に負けない!!』
緊張しながらシュリアは答えた。
ジンはにこやか笑った。
「ならば試そう!神獣に勝ってみせよ。」
二人は一瞬でワープした。そこは一面草花が広がっている。
『師匠。ここは?』
「神よりその力を許された魔獣が住む世界。神の聖域。来るぞ。」
遠くからドスンと音を起てて近づく者がいる。
「こいつは・・・森の守護者ラドン。」
無数の大蛇が束になった魔獣が現れた。
『ラドンって強いんですか?』
シュリアはジンに聞いた。
「無数の頭の中から本物の頭を切り落とさないと死なない。それぞれに毒を造り弱った所で無数の頭に襲われる。」

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