歯車 1
静かだな〜
社会科の教師の授業と昼過ぎのぽかぽかした暖かい空気のおかげでクラスの大半が落ちている。
ふと、右斜め前の席を見てみる、今までうるさかった奴が突然いなくなると、みんな最初は心配している、だけど結局あいつのことだから学校をさぼって遊んでるんだろうという結論にクラスの空気がなっていた
(遊んでるか、ん〜♪あながち間違っちゃいないのかな?)
あいつから、昨日、俺に一通のメールが届いた
[俺、主人公になる!!]
・・・え、あっ、うん、ガンバレ
というわけで、この少しの間の静かな日々を満喫するとしよう、
そういえば何時からだろ
俺の平和は言い過ぎとしても静かな高校生活が壊れていったのは?
4月、入学当初はみんな可も無く不可も無く普通だったのに
最初はあいつも授業中、爆睡してるだけの周りとそう変わらないただのクラスメイトだったのに
確か、名前は、、、少し待ってろ、ここまで出てるんだ
・・・ゆうや、そうゆうやだ、名字はまた今度聞けばいいや
どういう漢字か、わからないがゆうやなんだよ
でだ、そのゆうやさんと出会った?ん〜むしろエンカウントしたのは図書室だった
今思えばこいつほど図書室が似合わない生徒はこの学校にいるのかな?
まぁ在校生全員に会った訳じゃないから分からないけど
俺が図書委員だったら間違いなく立ち入り禁止にするだろう
そのレベルだ、変化の無い毎日にスパイスを入れるとかとか、そんな軽いものじゃ無い
ラーメンに胡椒を入れるとしても瓶ごとは入れないだろう
いくら辛口が好きでも適量というものがある
俺とゆうやさんはラノベを読んでいた
ラノベ、ライトノベル、俺の持っている知識で説明するとアニメの原作小説、
俺は放課後、暇だから図書室でおすすめだと書いてあったものをなんとなく読んでいた
その対面にゆうやさんはいた、いや名前は知らなかったけどクラスで見たことある奴がいた
授業は全部寝てるのに本は読むんだ、この考えは偏見なんだろうか?
ただ静かに2時間ぐらい読みふけっていた、そして事件は起きたのかな
机1つ、窓ガラス3枚
これは次の日から新しくなった図書室の備品だ
事の発端は数人のチャラチャラした生徒が
「あはは、こんなアニメキャラの本なんか読んでるよ」
「マジできもっ、こういうのをオタクって言うんだよな、」
ゆうやさんを話題にあげて騒いでいた、ゆうやさんは無視しながら本を読んでいる、
図書委員の女の子は多人数相手に注意できないでいた、
俺もそんなことするのはだるいし、図書室以前の話でうるさい奴が嫌いな俺は出ていこうかなと思っていた