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歯車
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歯車 2

「公衆の前でこんなん読んでられるとか、むしろ尊敬するわ」
「言えてる、俺だったら恥ずかしくて自殺もんだぜ」
それでも、ゆうやさんは無視していた、
突然、片方が
「なにシカトしてんだよ、お前に言ってんだよ、オタクは目障りだからさっさと消えろって」
ゆうやさんが読んでた本を取り上げた
そのときチャラそうな男はぶっ飛んだ、
おいおい、本を取り上げられただけで、本気で殴るか
飛んでった奴は窓を突き破っていった、
ここが一階じゃなかったらどうするつもりなんだあいつ

「っ! てめぇ、何すんだよ!」
それを見たもう片方のチャラ男はゆうやさんを殴りだした
さすがにゆうやさんも防戦一方になってしまい、『これはマズイんじゃないか?』とすら思えてきた
「おい、図書委員何とか……」
と、俺はもう一度図書委員を頼りに見てみると、
「わ〜い。妖精さん。あの2人を止め」
すでにお取り込み中で、とても困った。 
さすがに俺もしょうがないと思い、俺が先生を呼ぼうと決心すると、再び耳障りな声が木霊した
「はははっ! オタクの分際で調子こいてんじゃねぇよ!」
本当に鬱陶しく感じた。オタクだからどうとか、相手の事をよくも知らず、差別的なことを口にするのはとても不愉快に感じた
そう思っている間にチャラ男はとどめを刺そうとしていた
「おら! 死ねよ!」
チャラ男が拳を大きく振りかぶった瞬間、『あぁ、負けたな』と思ったら……
「お前が死ねよ」
ゆうやさんはそう言って、チャラ男の後頭部辺りを掴んで、机にぶち当てた。
ゴスゴスゴスゴスゴスゴスゴスゴス……ベキッ
それも一回ではなく何回も……。そう、机が割れるまで何回も。
そしてチャラ男が動かなくなったところで一旦攻撃は止めた。
血塗れの床に佇むゆうやさんは無表情のままチャラ男を見た後、自分の読んでいたラノベを受付で借りて、その場を後にした。

うん、たぶんあの日からだろうなゆうやさんの名前を忘れられなくなっ・・・
名字、、、何だっけ?
まぁいいや、んで次の日、昨日の事は忘れよ、どうせ俺には関係ないと思い込もうとしたとき
「あっ昨日、図書室にいたよね、今日朝いきなり教師に呼び出されてさ、俺は悪くないって言ってるのに聞いてくれなくて」
いや、お前が悪いだろ、確実に!
「あん時最初に仕掛けてきたのはあいつ等だっただろ」
そうかもしれないが、過剰防衛だろ、やりすぎだろ

「お前も見てただろ、それを教師に言ってくれればいいから」
「俺の他にも図書室にいただろ、ほらあの図書委員とか」
とりあえず、俺はこれ以上関わりたくない
「さっきの放課に頼みに行ったら、そのクラスの奴に、今、少し旅に出てるから明日またきてと、言われた、他の奴もなんか近づくと逃げてくんだ」
くそ、俺は逃げ遅れた側か
「で、困り果てて教室に戻ってきたら昨日目の前で本を読んでた奴がいたわけだ、てかお前同じクラスだったんだ」
「クラスの人の顔と名前ぐらい覚えろよ、もう五月だぞ」
言ってて思いました、俺が言っちゃいけないなww
「あ〜わり、なんか印象に残りづらい顔だから」
・・・こいつ、俺に頼み事しにきたんだよな?喧嘩売られてる?

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