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憂鬱の種
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憂鬱の種 1

「いまさら後悔しても遅いよな」

俺はぼんやりと空を見上げながら呟く、
ここ夕真学園では初等部から中等部に入るとき能力を身に付ける、
普通なら突然覚醒して使えるようになる能力を、自由に身に付けることは無理だった、
だが2年ぐらい前に儀式を使って無理矢理身に付けることができると発表された、

だがそれができるのは子供だけなのだ、
だからこの国では中学生になるときに能力を身に付ける子とを義務づけられた
俺、麻崎隼人にとってそれは憂鬱の種にしかならない、
儀式はその人の想いによって能力も力の大きさも変わってくる
例えば、空を飛びたいと強く願っていたとしても人によって5メートル程浮き上がる人もいれば、大空を自由に飛び回ることができる人もいる、人によっては背中に翼が生えてくることだってある、
だから何を想うかが重要なんだ、この儀式でその人の人生が決まるといっても過言じゃない

だから一年ぐらい前から先生たちが願いが決まったら一日中そうなったら自分を想像してろって言っていた
 
こんな俺にも欲しかった力があった
何となくだけど風を操ってみたかった、だってなんかカッコイイじゃん!!

だけど今の俺は全く予想もしなかった能力を身に付けている、というかそれが今の悩みだ、


さかのぼること丁度2ヶ月
その日は雨だった午後には晴れると天気予報でいっていたが、朝学校に向かう俺のテンションを下げるには十分だった、
入学式、といっても夕真学園は小、中、高、一貫のエスかレター式の学校だどうせ見知った奴らと一緒のクラスになるだろうから、特に緊張する事もないだろう

ただ今日の午後に能力付与儀式がある、楽しみでもあり、少し怖かったりもする、そのとき

「おはよーっす」
「うわぁ」
突然の挨拶に驚いたがそこにいたのは親友の深把雷歌だった
「なんだライカかよ」
「なんだい隼人、がらにもなく悩んでるみたいだけど」
「がらにもなくは余計だ、別に付与儀式について考えてただけだよ」
「なんだそんなことかよ、魔法陣のなかで5分くらい想像してれば終わりだって、らくしょーらくしょー、そえば隼人は何を想うの?」
「風を操りたいかな」
「はは、何でまた風なんか?」
カッコイイからなんていったらまたこいつに笑われそうだ
「特に考えてなくて便利そうだったから」
「えー、そんなんできめちゃっていいの!?もったいなくない?」
「良いんだよ別に」
「それよりライカはなんにするんだ?」

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