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Hidden
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Hidden 6

「どこの」
「我等がいた…、シルバーファングです」
何故だ…、俺の情報書換えは完璧だった。それなのに何故…。
「組織の間では我々に懸賞金がかけられているようです」
そう言いながらチャップリンは内ポケットから銃を取り出し、それを俺に向けた。
「さようなら」
夜の学校で何かが弾けた音がした。

俺の後の扉が開くと、バタッと音をたて校長室に死体が倒れてきた。その死体は今朝担任の代わりにに来た、男のものだった。
「また銃を握る事になるとは思いませんでしたよ」
そう言ってチャップリンは銃口に息を吹きかけた。不思議とその顔は嫌そうな顔ではない、それどころか逆にいきいきとしていた。
「チャップリン…」
「さぁ行きますか、“決闘状”が来ています、どうぞ」
チャップリンは俺に一枚の紙を渡すと、扉まで行き廊下の様子をチラチラとうかがった。手渡された手紙は予想通り“光秀”からだった。

『恋人は預かった、助けたければ駅まで来い』

俺は駅まで走った、チャップリンも同行すると言ったが学校の守りを頼む事にした。チャップリンを危険な目に合わせたくない、というよりステルススーツを着た俺にとっては、彼の存在は足手まといになりかねなかった。
人気のない真っ暗な駅で、俺はゆっくりと辺りを見渡した。
持って来ていた暗視スコープは、暗い視界を明かるくしてくれた。駅には動かない電車が並んでいて、それが障害物となっていた。光秀の居場所は線路の一番端、そこには一台のトラックが停まっていて、どう見ても怪しかった。
先生も一緒にいる…
俺の姿はステルススーツによって透明になっている、その特性を活かし俺は見張りの男を気絶させる。
俺は男の背中を押え、その男が自分で歩いているようにみせかけた。
目を瞑ったまま歩く怪しい兵士は、光秀に向かって歩いて行く。
「どうした、お前には車両周りの見張りを頼んだのだ、持ち場に戻れ」
目を瞑った兵士は光秀の言葉を無視して、持っていたマシンガンを彼に向けて構えた。その瞬間、光秀は容赦なく兵士の頭を打ち抜いた。
一発、二発、三発。
その撃つ早さはまるで一発の銃声のように聞えた。しかし兵士は立ったいる、それどころかマシンガンのトリガーを引いていた。

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