フリークスバスター 14
「気に入らんな、復讐か」
「お前に言われたくはねぇな。麒麟の稚児。自分の姉に喧嘩――殺し合いを挑もうとしてんだろ。戦力はいらねぇのか」
目から殺意すら飛ばしてリーフォルは麒麟をにらむ。それを見て、はん、と麒麟の少女は嗤う。
「お前如きで戦力? 話にならん。蟻が象に勝てるとも言うのか?」
「勝てるさ。否、殺せる。蟻は蟻でも猛毒持ちの蟻だからな」
「死んでも我は無視するぞ」
「構わん」
リーフォルは不敵に笑い、少女の麒麟は溜息を漏らす。
長い金髪を揺らして、大胆不敵に犬歯をむき出しにした。
「いいだろう。おぬしは我の牙だ。削り落ちるまで使い切ってやる」
「契約だな」
それから十数年の月日が流れる。