フリークスバスター 1
俺はリーフォル。仕事はフリークスバスター、一般に化物退治だ。
俺は小さいときから剣術と魔術を習わせられ、今はこれのおかげで一人で戦えている。
ある日、長老に呼ばれ、ラウナ山頂に何かが空から落ちてきたと言うので、化物をけちらしながら、向かってるわけだ。
頂上は後少しとしたところで、こんなところにいるはずの無い上級鳥形フリークスの朱雀に遭遇した。
落ちたものと関係があるのかもしれない。
そう考えながら、朱雀との戦い。
俺の攻撃、
氷の中魔法「アイスラ」
朱雀に大打撃、HP40%減
「よわっ」
中魔法って言ったら、それなりに魔法の知識がある人間なら仕えるレベルの魔法だ。五行属性から朱雀が氷に弱いって言っても一撃で四割も削れるのか、普通。
「クルルウウウウウウウウウウウウウッ!!」
朱雀の攻撃。両翼、幅が三十メートルはありそうな巨大な翼を振り下ろし、灼熱の炎を纏った翅を放つ。降り注ぐ炎の羽はまるで火山の噴火のように辺りの木々を焼き、消滅させていく。
しかし、それでも温い。
「中魔法―――氷城壁(ウォール)」
唱えた呪文によって形成された氷の城壁が炎の乱弾を全て防ぐ。相手は上級フリークス。古代の頃には神とも歌われた神獣の一体でもある。
それなのになんだ、この雑魚ぶりは。
「見逃すから出て行けって言っても無理そうだな」
爛々と殺意を宿した瞳にリーヴォルは溜息をつく。
この調子なら登山してきた観光客すらも手を出しそうだ。朱雀をこのままにするわけにしかない。下手をすれば山火事を起こしてこの辺りの民家を焼き払う可能性もある。
「大魔法――凍結の魔剣(ヴォーパルソード)」
リーフォルの右手に蒼白い氷の魔剣が作られる。彼が使うこと出来る唯一の大魔法。大魔法の別名は戦略級魔法。蒼白い冷気が草木を凍りつかせ始める。
「悪い。あんたを殺すよ。フリークスバスターってのは人間の味方なんだよ」
リーフォルは宣言するように呟き、ヴォーバルソードの切っ先を後ろに向け、その刃より凍気を吹き出すことで一気に飛翔する。飛翔魔法を仕えないリーフォルだが、そうすることで得た加速は並みの魔法を凌駕する速度で朱雀へと距離を縮める。
「クルルルルルルッ!!」