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龍戦記〜龍の力を受けし者〜
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龍戦記〜龍の力を受けし者〜 47

ビリィの自己紹介をシェリーが横から代わりに言ってのけた。ビリィは苦笑いをしている。

「村を囲んでいるバリアの先は、地獄だ。村の中の穏やかな空気が流れているとは思うなよ」
「クリフさん、分かっています。魔力がない分お二人迷惑をかけると思いますが、必死についていきますのでよろしくお願いします!!」
「いい心意気だ、必ず生きて村に戻るぞ」
クリフの言葉にビリィが返事をしたのとほぼ同時に、村の出入り口に辿り着いた。そこには人数分の馬とバリアを解除する為の術者がいた。
「待ってたぜ“スノーホワイト”」
術者は三人を見るとそう言った。シェリーはしっくりこない顔で、術者の額に指を差す。

「何だよスノーホワイトって、馬鹿にしてんのか?」
「ちょ、ちょっと待て!!俺はマイトからそう聞いてたんだ、悪気はなかった」
術者の言葉を聞くと、シェリーはクリフの方に振り返った。クリフは肩をすくめて何も言わない。

「さっさとバリアを解除してくれ、こっちは急いでんだ」
「分かってるシェリー、だからそんなに額をつつこうとするなよ。たく……、見た目は悪くねぇのによ…」
「何か言ったかい?」
「な、何にも言ってねえよ。バリアの外は危険だ、この馬達は使っていいが、ケガさせんじゃねえぞ?」
術者がバリアに手を付けた途端、そこに四角い穴があいた。彼が親指でその穴を差すと、それを合図に三人は馬に跨がり村から出て行った。
それから数日後、村は消えた…

純白の都でクリフ達はその知らせを耳にすると、都の指導者である老人にシンナとの決戦を提案する。老人は全てを分かっているような素振りでこう言った。

「今からデッドカントリーに向かえ、さすれば奴に会えるじゃろ…、破壊神デュランにな」


…そして彼等は決戦の地に立っていた。崖から巨大なドームを眺めるホワイトスノーとデュラン、そして老人。
大地と空を埋め尽くすグルー達へ、強烈な光が突っ込んでいくのと同時に戦いは始まった。
その光は龍の口から放射されていた。そこにいる龍を従えいるのがスネーク“南の蛮族”だ。そして彼等の前にはラティスがいる。


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