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龍戦記〜龍の力を受けし者〜
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龍戦記〜龍の力を受けし者〜 48

「あとは任せたぞ破壊神!!」
彼女の叫び声に合わせるかのように巨大な龍たちがドラゴンたちと共に空へ飛んでいった。

龍が空を泳ぐ中、それを下から眺めている者たちもいた。オルクスとラスティンそしてカーミラだ。彼等もまたこの戦闘に参加していた。

「足手まといにはならないでよ?」
「問題ない」
カーミラの冗談にオルクスが真面目に返すと、ラスティンはため息をつく。三人は各自のヴァイクに乗った瞬間、真剣な顔に変わった。

「俺達の目的はあそこにいる野郎、フェブルウスをぶっ飛ばす事だ」
ラスティンが指をさす先には黒いスーツを着た5人の者がいた。周りにはグルーが蠢いている。

「カーミラ、僕に会いにきてくれたんだね?」
フェブルウスの言葉にカーミラは剣を向けて答える。

「…父親の仇討たせてもらう!!」
それは一年前、カーミラたちの町に失踪したフェブルウスが戻ってきた時だ。カーミラが家に帰ると、彼は当然のように椅子に座って紅茶を片手に彼女の帰りを待っていた。父親の屍を床に放置したまま…

それ以来彼女は剣術を学び自らの手で仇を討つ事を心に決めていた。

「私はスネークの血をひく者、“龍の力を受けし者”だ!!この血に誓って貴様を討つ!!」
「ス、スネーク?」
カーミラの叫びに目を点にするラスティン。オルクスは表情を変えなかったが、次の瞬間彼の顔が強張る程の予想外な状況に陥る。
カーミラが突撃単騎で突撃し始めたのだ。オルクスも急いでそれを追うが、間に合わない。フェブルウス以外のスーツの者達が一斉に襲いかかってきた。
カーミラは顔をフェブルウスに向けたままスーツの者達を二本の剣でなぎ払う。地に膝をついたスーツの者たちは急いで体勢戻すと、カーミラの背後から襲いかかろうとする。しかしオルクス達がそれを許さない。
一人、二人、三人、四人、素早い動きで決着をつける二人…
オルクス達が敵を倒しカミールの方に振り向くと、事態が悪化している事に気付く。フェブルウスの刀がカミールの胸を貫いていた。

「カミール!!」

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