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龍戦記〜龍の力を受けし者〜
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龍戦記〜龍の力を受けし者〜 45

君がこれを読んでいる時には我々は死んでいるだろう…、もうそこから離れてくれていい。
最後に頼みなのだが、マリアという17歳位の少女を見つけたら、彼女の側についていてくれ。ありがとう、君には心から感謝している。

ラドゥの子孫より』

「………」
「何と書いてあった?プレントは必勝の秘密兵器があると言ってたが…」
沈黙しているデュランに、彼の監視役ラティスが声を掛けた。今いる場所にくるまで、何度もグルーの群れに襲われてきたのにも関わらず、彼女の白いブラウスは全く汚れていない。

「指令書は遺言書だったようだな」
「そう…、それで貴方はこれからどうするつもりなの?」
「別に。魔力を使いこなせるようになったら、第三勢力でも倒しに行くさ」
「魔力を使いこなすか…、お前は確か炎の術者だったな。鍛練に最適な場所を知っている、私とそこへいかないか?」
「それはどこだ?」
「南の蛮族の地、スネークだ」



三年後…
大陸の勢力図はその大半をシンナが占めていた。かつて東と西を分けていた厚い壁は、シンナにより破壊され、デッドカントリーとスネーク、そして少数の戦士たちだけが自分たち土地を守り抜いていた。
その土地の一つにクリフとシェリーの姿があった。

「なぁクリフ。いつまで続くんだ、この戦いは…」
「俺達が死ぬまで…、いや俺達が死んでも続いてるかもな」
「クリフ、シェリー。お熱い所悪いんだが、“マイト”が呼んでるぜ」
クリフとシェリーが丘の上から焦げついた大地を見ていると、後ろから“ビリィ”と呼ばれている男が二人へ声を掛けた。二人は頷くとマイトのいるテントへ向かった。

「おお、クリフ、シェリー。話というのは他でもねえ、この書状を東国側にある“純白の都”に届けてほしい」
「純白の都、ですか…。クリフ、知ってるか?」
「いや、俺は知らないが」

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