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龍戦記〜龍の力を受けし者〜
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龍戦記〜龍の力を受けし者〜 32


「どういう事だ?」
「何で俺がお前みたいな弱そうな奴を相手しなきゃならん」
ラズィが振り返ると黒いスーツの男が腕を組んでいた。男は不機嫌そうな顔をしている。

「……そうだ!!お前は見逃してやる。俺の名前は“ジェイナス”。強くなったら俺の所に来い、その時相手してやるよ」
「貴様…スコットをどこにやった!!」
「スコット?ああ、さっきここにいた奴の事か。さぁ?俺の担当じねえからなぁ…、死んじまったんじゃねえか?」
「そうか…なら貴様も死ね!!」
ラズィはジェイナスに銃を向けると撃った。爆発を起こすはずのその弾は、何故かジェイナスの掌で不発していた。ジェイナスは笑っている。
 ラズィは舌打ちをすると、柱に身を隠して弾の装填をしようとした。その時だ、彼の足に何かが当たる。それはスコットの持っていたはずの、禁断の爆弾だった…

「お〜い、逃げる気ねえなら…ぶっ殺すぞ!!」
ジェイナスが拳をならすと、ラズィが柱から出てきた。銃をジェイナスに向け乱射するが、結果は変わらない。弾が尽きるとラズィは巨人に向かって走りだした。

「おいおい、気でも狂ったか。その巨人に触れたら一瞬で蒸発しちまうぞ?……ん、何だ?あの手に持ってんの」
「お前らはこれで終わりだ!!あばよ」
「まさかそいつは!!」

世界が光に包まれた。真っ白な世界が広がり…

そしてラズィは山の中で倒れていた。ジェイナスがそばに立っていたが、彼は手を振ると何処かへ消えていった。
ラズィが何もない山で横たわっていると、暫くして迎えの戦闘ヘリがやってきた。ラズィはそれに回収されどこか遠くへ連れていかれるのだった。

二日後…。
デッドカントリーの街にレオンの姿があった。彼は新聞を折り畳んで見ながらパンをほおばる。

『“聖地ジルプレイス”爆破事件、プレント議長の陰謀か!?
デッドカントリーの命の泉である、ジルプレイスが何者により爆破された事件。調査部の調べにより東同盟軍のプレント議長の名前が浮上。これが事実であれば、デッドカントリーは事件を宣戦布告とみなし、徹底交戦する構えと王様は言っている。』

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