PiPi's World 投稿小説

龍戦記〜龍の力を受けし者〜
その他リレー小説 - ファンタジー

の最初へ
 23
 25
の最後へ

龍戦記〜龍の力を受けし者〜 25

「それが…」
「君がプレントかね?」
「お前は…」
プレントが兵士と話していると、間に男が割って入って来た。プレントはその顔を見ると、腰に隠してある銃に手をかけた。

「ラル・バースト!!」
「ほお、よくご存じで。では早速用件を─」
「断わる、帰ってもらおうか」
ラルと呼ばれたスーツ姿の男は、当たり前のように話をきりだす。それを聞いたプレントは迷わず返事をした。

「これはまた、酷く嫌われているようですね…」
「私は貴方のやってきた事を知ってる。勿論“ビフレスト計画”の事もね」
「ビフレスト計画まで知っていたのに、私がデッドカントリーの使者というのには驚いているようですね」
「東国に逃げ込んでいるのは知っていたが…まさかデッドカントリーにいたとはな。話す事は何もない、帰ってくれ」
「知りませんよ?後で後悔しても」
「悪魔の手は借りんよ」
プレントは銃を取り出し、ためらいなく引き金を引いた。ラルはその銃弾に当たったにも関わらず、平然と立ったまま不適な笑みを浮かべる。

「交渉決裂ですね…誘いを断わった事、地獄で後悔するがいい」
ラルはそう言うと、霧のようになって姿を消した。プレントが銃を持っている腕を下ろすと、一緒にいた兵士が彼に声をかける。

「プレント様!お怪我は」
「私の事はよい。直ちに工作員を送れ、目的地は─」


「─デッドカントリーだ」
空を飛ぶ戦闘ヘリの中で、部隊長がそう言った。窓の外の風景は暗く、星一つでていない。

「我々の目的は敵の極秘資料の奪取、そして軍事施設の爆破だ。質問は?」

SNSでこの小説を紹介

ファンタジーの他のリレー小説

こちらから小説を探す