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龍戦記〜龍の力を受けし者〜
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龍戦記〜龍の力を受けし者〜 24

「うむ、今は罪人とどう戦うかが問題であるな」
「そう言われてみればそうだな、早速西軍の元へ使者を送ろう」
青年の言葉が老人達の狼狽えを和らげ、意見をまとめ上げる。会議は青年が国々の団結力を強めさせて終わる形となった。
 会議が終わり青年が廊下を歩いていると、一人の少女が駆け寄ってきた。

「はぁ…マリア将軍、ここには来ないように話しましたよね?」
「プレント様が心配で…」
マリアは両手を握ると目を潤ませる。プレントは一度溜め息をつくと、彼女の手をとり歩き始めた。

「良いですか?マリア、我が国は軍事国家ですが、同盟国の中にはそれを良しとしない国もあるのです。軍人を毛嫌いする王様だっているんです、もうミーティングセンターには来ないように」
「はい…」
「良い子だ、今日はきっと綺麗だと思うよ」
プレントが廊下の最後にある扉を開けると、そこには綺麗な青空がひろがっていた。

「キレイ…」
「マリアはもうすぐ17歳だったね?プレゼントは何がいい?」
「う〜ん、プレント様とデートかなぁ」
「マリア、もう17歳ですよ?そろそろ、恋人でも探してみたらどうです?」
「いいの、恋人なんていらないわ─」
「プレント様!!」
マリアがプレントに抱きつこうとした時だ、突然兵士がその場所に入ってきた。

「何事ですか?そんなに慌てて」
「は、今デッドカントリーの使者がやって来ました」
「デッドカントリーですか…マリア、また後で話はしましょう」
プレントはそういうと兵士について、廊下を戻っていってしまった。
 マリアは二人で眺めた青空をもう一度振り返る。さっき見たばかりのキレイな空が、今度はどこか汚れて見えた。


「それで、使者は何と?」

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