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龍戦記〜龍の力を受けし者〜
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龍戦記〜龍の力を受けし者〜 11

「まあ…敵の巣に乗り込んだからには覚悟はしていた!!」
「行くぜ!!うおおお!!」
レオンは剣を抜くと走り出した。クリフはシェリーを氷の壁で保護すると、アイスソード精製し、それを両手に握って後に続いた。
 次々と襲いかかるウルフグルー、レオンは木に向かって走っていくとそのまま木を駆け上がって行く。黒き狼たちはその後を追うように木を登ろうとする。レオンはその姿を確認すると宙返りをし、飛び下りながら黒き狼達を一刀両断にしていった。
 レオンが地面に着地すると背中がガラ空きになってしまった。そこへすかさず黒き狼達が襲いかかる。四方八方から飛び掛かる黒き狼達、レオンの剣を握る手に力が入る。
 しかし宙を舞う黒き狼達は、レオンを噛む事なく宙に浮いたまま固定された。
 この不思議な光景の謎は、狼達の腹にあった。突如地面から現われた氷のランスにより、狼達は串刺しになっていた。
 レオンが辺りを見るとクリフが片手をこっちに向けていた。レオンは小さく“サンキュ”と呟くと再び走り出した。
 レオンが一遍に斬り倒すのに対し、クリフは二本のアイスソードで、一匹一匹確実にウルフグルーを仕留めていた。
 大抵は狼達の胴体を一撃で貫いたが、特に動きの素早い狼を相手にする時は、足を凍らせてからとどめをさしていった。

 「この調子ならなんとかなりそうだな…」
 「クリフさんのお陰かな?3分の1ぐらいは」
「おい見ろ、ウルフグルー達が逃げて行くぞ!!」
「チッ」
 レオンが走り出す、クリフも後を追おうとするが、速過ぎてどんどん距離が放れて行く。
「あれが若さって奴か……!!」
 クリフがレオンの後を追っていると突然地響きがした。地面が揺れ、目の前の地面が隆起していく。
「ば、馬鹿な…」


  ウオオオオオオオォォォ!!!

 山が崩れていく、代わりにそこから巨大な化け物が姿を現わした。黒き巨人、その大きな目は不気味な赤い光を放っていた。

「あれが…マスターグルー?」

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