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暗殺少女
その他リレー小説 - ファンタジー

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暗殺少女 2

「そう・・」

「生きている人々に危害をくわえる前になんとしても消して下さい。それが貴女達暗殺者の仕事ですから」

「わかっているわ」
「では失礼」

そう言うと死神はふっと姿を消した。

「暗殺者か・・」

第一話『コントラクト』

その部屋は燃えていた。火の粉が舞い上がり、畳も熱くなって、所々が焦げている。炎が広い部屋を赤く照らす。

“黒い”髪の少女はそこに立っていた…

少女の手には“村正”という刀が握られ、その刀の先には首のない男の体が横たわっている。
浅葱色(あさぎいろ)の着物を着た少女は、刀に映った自分の顔を見ると、刀の柄を叩きそれについた血を落とした。
「天下は貴方様を失い、本当に良かったのでしょうか…」
少女が俯いていると、階段から声がする。上がってきたのは血の気の多い男達、少女は彼らを睨みつけると一瞬で斬り捨てた。
村正によってつけられた傷は、癒える事なく血が流れ続ける。畳の色はゆっくりと血に染められていった。

「殿のお首は誰にも渡しません、この命果てようとも!!」
少女は誰もいない部屋でそう叫ぶと、一つの風呂敷を持って階段を駆け降りた。
立ちはだかる者を次々と斬り捨てる少女、地上までくると“赤い馬の騎士”と“青白い馬の騎士”がそこにはいた。

「渡さん!!」
少女は騎士の姿を見ると反射的にそう叫んだ。

「おやおや、毛嫌いされているね?」
「“御迎えに上がりました”」
赤い馬の騎士が鼻で笑うと、青白い馬の騎士がそれに答える事なくそう言った。

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