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Step up!
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Step up! 23

 
「結局昨日は来なかったな」
「今日は来るんじゃねぇの?」
「アヂムの言う通り。占いでは今日来る確立は75%だったし」
 
四人は村を囲う様に張った罠の方向に背を向けている。何故なら…
 
「あぁぁぁっ!」
 
突然ある一点に閃光が走り、悲鳴が聞こえてきた。
 
「来た…!」
 
四人はその場所へ向かい走り出した。
その場所に着き、こっそり覗き込むと、そこには倒れ込み服が凍りついた男がいた。必死に氷を剥がそうとしている。
 
「やっぱり罠があったか…」
 
その場にさらに五人程の盗賊が現れた。
「くそっ」
 
アヂムが飛び出し、盗賊の前に立ちはだかった。
 
「馬鹿…」
 
マリナの口をリナが押さえる。
 
「私達は様子を見ましょう。マリナさんは一番足が早そうなので村の人達に知らせに行って下さい」
 
リナの真剣な顔を見て、二人は素直に従った。
 
 
「ザークレット、参上!我が光の魔法の威力、思い知れ!」
「ハッ…何かと思えばガキじゃないか。こいつらは落ちこぼれだったが俺は結構魔力があるんだな」
 
首領らしき男が言い、杖を取り出した。
 
「リナ!闇、頼む」
 
アヂムはそう言い、空中に小さな太陽を出した。リナは瞬時に意味を理解し、アヂムの目に光を吸収する帯を張った。
再び響く悲鳴。
 
「ま、また目が…」
「イズティス!縛りあげろ!」
 
武器の有無や体格差はあれど相手は目が見えない状態で、しかも周囲は木に囲まれている。二人は村人が来る前に全員の捕縛に成功した。
 
 
 
「助かりました!この村は過疎で若い男衆が居なくて…本当に助かりました!」「いや…」
 
村長はいたく喜んで、その夜リナ達は村一等の旅館に泊めてもらえた。
次の朝。3日目。
「カレン。さぁ、行こう!」
「うん…待ってて、メアリー、セージ!」
「くれぐれも気をつけて…」
「無事に戻っておいで。」
カトリーヌとルシャトリエが見送る。
昨日のうちに作っておいた道を辿ること15分。
「いよいよだ…。」
カレンは杖を、マイケルは剣を構える。
「まずは…跳躍魔法!」
二人の靴に光が宿る。
「…Let's go!」
木に向かって跳ねる。

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