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Step up!
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Step up! 21

「セージとメアリー、絶対助けられる気がする。」
と、マイケルはお茶を啜った。
「絶対助けなきゃだめだし!」
と、カレンは最後の一口、ステーキに齧り付いた。
「シャワー浴びたら、作戦会議だな。」
「…そうだね。」
新たな事実がわかったのだから。未来は決して暗くない。メアリーとセージは助かると、断言出来る。
シャワーを浴び、滴る雫をタオルで拭いて、パジャマを着て、マイケルの元に向かった。
さて、その頃リナ達4人はというと…
 
「…私の占いでは今日盗賊が来る可能性は25%…」
「あのなぁ、それじゃ占っても占わなくても同じだって」
 
イズティスがツッコミを入れる。
 
「し、静かに…」「しろよ」
 
リナとアヂムが連携して諫める。
 
「こうして罠にかかるまで待つ苦労も戦いの内なんだよ」
 
罠とは察知魔法と保存魔法の組み合わせであり、保存魔法とは物(この場合小石)に魔法を封入し、ある刺激によって発動するものである。
─次の朝。
「頭痛い…」
カレンは目を覚ました。部屋がいつもより広く暗過ぎたため落ち着いて寝付けなかった。心配のせい、“昼寝”のせいでもあるが。
カレンは思い切ってカーテンを開けた。
「…雨かぁ。」
気分そのものの天気。遠くに見える地平線はピンクと灰色の境目だ。
身支度をして食堂へ行く。
「おはようございます。」
ルシャトリエとカトリーヌに挨拶をする。朝食のよい香りが鼻をくすぐる。
「おはよう、カレン。マイケルは…?」
「朝に弱いんですよ、マイケルは。叩き起こしてきます。」
マイケルの部屋のドアを叩くが、返事はない。
「マイケル?入るよ。」
ドアを開ける。マイケルはまだ寝ていた。
「マイケル…」
涙が伝った痕。泣いていたようだ。
カレンは心を鬼にして、マイケルを揺さぶった。
「朝だよ、マイケル!起きて!しっかりして、マイケル!」
「ん…ぁ…ふぁ…」
マイケルが目を開けた。目が赤い。
「う…っ…。」
眠たげに目をこするマイケル。カレンはカーテンを勢いよく開ける。
「ボヤボヤしてたら、あっという間に日が暮れるよ。…って言っても雨だけど。」
「雨…?」
「ね、朝ご飯出来てるよ。早く身支度して来てよ。」
「…はいはい。」
「二人を私達が助けなきゃ!」

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