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Gear〜鍵を成す者〜
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Gear〜鍵を成す者〜 28

「お客さん、悪いけどもう閉店だ、そろそろ…」
「“リオ”だったな!!覚えておけよ!!絶対見つけ出してやるからな!!」
「お客さん!!」
「へへへ…」
ソルの目にうつる景色は白くくもって、まるで夢の世界だった。
そして次第に暗くなっていった。
………。
「リオ!!」
バッ、ソルは起き上がった。それもふわふわのベットの上で。ソルはベットの上で呆気にとられた顔になった。
「ま、まさかね、へへへ…」
ソルの前には椅子に座った二人の人物がいた。一人が振り向いて笑顔で挨拶をした。
「おはようございます、昨日はよく眠れましたか?」
見覚えのある顔だった。
「錬金術師…?」
もう一人が眼鏡のふちをつまみ上げて、振り向いた。
「ヒッ、お、俺に何のようだ!!」
ソルが言って、眼鏡の女が言った。
「シオン、こいつはやはり殺しておくべきでは?」
シオンと呼ばれた女が答えた。
「ベルーナさん?気に入らないからといって殺しちゃいけませんよ?…ソルさんでしたっけ?」
「な、何故俺の名を!!」
ソルはあまりの出来事に慌てふためいていた。
「…あなた昨日、叫んでましたよ?飲み屋で」
シオンは笑顔で頬をかいた。
ドンッ、ベルーナが机を叩いた。
「誰がお前の飲み代を肩代わりしたと思ってんだ?アァ?」
シオンがベルーナの口に人差し指をあて、言った。
「まぁそれはともかく、リオ。知っているんですよね?私たちは彼女を探しています」
「…彼女?悪いな、俺が知ってんのは男のガキだ」
「…彼を一緒に探して欲しいのです、元プレシアのエリート兵さん」

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