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Gear〜鍵を成す者〜
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Gear〜鍵を成す者〜 26

その結果が“海の向こう”との隔離だった。
彼は戦争を終結させた。少なくともゴンドラと外の国との戦争はね。
しかし、その後の彼の予想は大きく外れた、喜ぶ王様、人民、全てがそこにはなっかた。
“海の向こう”を返せと皆、口をそろえて言った。
そして大魔法使いマーリンはこの隔離された世界を元に戻そう、そう考えた。
しかし、その後も彼の予想は裏切られる。元に戻そうとするとそれを阻止しようという組織が現れ、そのままにしておくと兵士たちに追われてしまう。
彼は考えた末、ゴンドラの城からできるだけ離れ、身を隠す事にした。
その地が後の“エクセリオン”となる。

「まあ、結局マーリンは自分の作り上げた国にまで追い出されたってわけだな」
「マーリンってあの?」リオが不思議そうな顔をして尋ねた、トマは即答する。
「そう、あのマーリンだ」
トマは続けた。
「ゴンドラは広大な領土を持っていたっていっただろ?その結果、領土内で新たな国ができてしまったわけだ」
「この大きな穴も、マーリンが?」
「そう、そしてこの穴は二つの名前を持ってる、一つが“始まりの地”もう一つが“鍵穴”だ」
「鍵穴?」
「そう…、鍵穴から世界が広がるんだ」
「世界が広がる?」
「…さっきから質問攻めだな、まあリオらしいが…、そう、そしてこの鍵穴を守る事、それが俺の使命だ」
トマは両手を広げて天を仰いだ。
「なるほど、要するに、ゴンドラの王様はこの鍵穴を探し出して世界をつなげたい、でもトマはそれを阻止したい。そういう事だね?」
「ご名答、そして今からリオと赤兎をリーダーに紹介する」
階段を上るトマの足が止まった。
コンコン、トマが扉を叩き、そして開いた。
薄暗かった通路を部屋の明かりが照らしだす。
「ようこそ、リオ君、赤兎君。トマから話は聞いているよ、よく来てくれた」
「何か勘違いしてませんか?僕はこの組織に入るつもりはありませんよ?」
リオは冷たく返した。
「リオ君、君はゴンドラがエクセリオンを襲った理由、わかるかね?…王は世界を征服する事を考えたのだ、どう思う」

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