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クエストフォースエピソード3約束の地に
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クエストフォースエピソード3約束の地に 3

少年はヴィンたちの行動に驚きを隠せきれない。
「なぁ、良いだろ?名前を教えることぐらいさぁ」
そう言って、ヴィンは少年に微笑んだ。
「オレの名前は、ハクだ…みんなには、そう言われていた!」
ハクはぶっきらぼうに二人の疑問に答えた。
「へぇ〜、ハクっていうのか…よろしくなハク!」
ヴィンはハクが質問に答えてくれたのが、嬉しかったのか、機嫌良く剣の素振りをしだした。
ハクはヴィンの素振りを見ているうちに眠りについた
夜が明けた頃ハクは金属が打ち合う音で目が覚めた。「はあぁぁぁぁ!!」
エミュは戦斧を大きく振りかぶり、ヴィンに戦斧を振り下ろした。
戦斧が面をとらえる寸前、ヴィンの剣がそれをふせいだ。そのままの状態でしばらく時間が止まる。
二人は同時に地を蹴り、距離をとった。
双方、礼をして自分の武器を下ろす。
二人の顔がゆるみ、笑みが浮かんだ。
「エミュも、だいぶ戦斧に慣れてきたね。」
「そうですね、毎日ヴィンさんが私の相手をしてくれるから上達もしますよ。」エミュがヴィンと出会った頃は、魔法での援護だけだったが、エミュが神殿を出る時に司祭長がこれからの旅には魔法だけでなく武器も扱えた方が良いと戦斧を渡したのだ。
「よぉ、ハク〜良く眠れか?」
ヴィンはハクが起きたのに気付くと、挨拶した後近付いて怪我の具合を見た。
「すごいなハク、あれだけの傷だったのにほとんど治っているじゃないか!」
なら、これは必要ないなと言って、ヴィンはハクを拘束していた縄をほどいた。「良いのか?」
ヴィンの行動に驚いたハクは尋ねた。
「良いも何も、オレたちは君の怪我を治すために縄を使っただけだよ。怪我が治った以上、君を拘束する必要はないしな」
そう言って、ヴィンは親指をたてた。
「気にならないのか?」ハクが遠くを見つめ、独り言のように小さな声で言う。
ヴィンとエミュは顔を見合わせる。
「何で怪我をして川に流されていたのか…何で聞かないんだ?」
ヴィンは笑顔で答えた。
「言いたくなったら言えばいい」
それを聞くとハクは自然と笑顔になった。

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