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クエストフォースエピソード3約束の地に
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クエストフォースエピソード3約束の地に 2

エミュの迫力に気圧されたヴィンは、エミュの言う通りに少年を引き止めようとしたが…
「近寄るな!それ以上オレに関わるなら、コロス!」その言葉を聞いたヴィンは仕方ないなとため息をついた。そして…
「キ、キサマ!?うっ…」少年は、地面に倒れ込んだ「ヴィ、ヴィンさん!?な、何してるんですか?」
エミュは慌てて少年のもとに駆けつけた。
「大丈夫だよ、気を失ってるだけだよ。こうすれば治療にも専念できるだろ?」そう言ってヴィンは、白い歯をエミュに見せた。
「もう、いきなり人を殴るなんて乱暴ですよ!!」
エミュは顔を膨らませながら、少年に治癒魔法を使っていた。
「さて、これからどうなるのやらね…」
川を見ながらヴィンは、ボソッと呟いた。
日は沈みかけ、ヴィンの見つめる川も、橙色から黒に塗りつぶされていく。


(くっ、ここは…ん?か、体が動かない!!)
少年は目を覚ますと、自分の体が動かない事に気付き、動揺する。
「あっ、おはようございます、よく寝むれたみたいですね」少年の頭に手をのせると、微笑むエミュ。
「悪いけど、怪我が治るまで、君の体はそれで縛っとくよ。治る前にオレらから逃げ出したんじゃ、助けた意味がないからな」
ヴィンは、少年の体を縛っている縄に指をさした。
「何で、赤の他人のキサマらがオレを助けようとするんだ!?」
少年は、刃のような鋭い目つきでヴィンを睨んだ。
普通の者なら、その視線だけで萎縮するほどの迫力はあったが、ヴィンは睨まれても全く気にしていない様子だ。
「う〜ん、助けることに意味なんてないんじゃないかな?まぁ、助け方はともかくとしてな」
そう言った後、ヴィンは少年を殴ったことを謝った。「あっ、そう言えば…貴方の名前はなんて言うのですか?」
「そうだな、まだ、君の名前を聞いてないな。せっかくだから、オレたちに教えてくれよ。」
二人は少年に名前を聞いた(この二人は、何なんだ。脅したり、睨んだりしても、全く気にせずオレに喋りかけてくる…こんな奴らは初めてだ)

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