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クエストフォースエピソード3約束の地に
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クエストフォースエピソード3約束の地に 15

両者とも一歩も退かない闘いであった。
遠く離れたヴィンたちにもわかる程のすさまじい気迫が伝わる。
リヴァイアの予想も出来ない奇怪な攻撃に対し、ベルーナは二本の剣を駆使しリヴァイアの攻撃を防ぎ、隙あらば直ぐに攻撃をした。
「貴様、いつまで『この世界』にいる」
「うるさい。私は、『この世界』の混乱の元凶を潰すまでいる」
「貴様、何を言っている」
「混乱の元凶……つまり、貴様だリヴァイア」
次の瞬間、ベルーナの凄まじい斬撃がリヴァイアを襲う。
「オマエに見せてやる。数多の世界をさ迷い続けている私の技を」
ベルーナは二本の剣を交差するよう構えた。
「超絶技巧・壱」

ヴィンは一瞬、時間が止まった錯覚に陥った。
風が吹いた。
止まっていた時間を動かすために風は吹いたのかもしれない。
音がした。
その音はベルーナが剣を鞘におさめた時に発した音だった。
「リヴァイアは、何処に消えた」
ヴィンは、リヴァイアの存在を確認した。
「今回は、死んだ」
隣にいたユリが言った。
「今回?」
「この時代でベルーナ様がリヴァイアと闘った回数は、およそ23回に及ぶ」

ユリが説明をしだした。
「オレには、何を言っているかはわからない」
「私とベルーナ様は生死の輪廻から外れた存在。
そして、時間さえも超越してしまう存在になってしまった」
ユリはヴィンを見つめた。
「ただ、この五年後に起こる戦い…つまり、そなたとリヴァイアが闘う時代より未来に私は行く事が出来ない。
それは、ベルーナ様も一緒。
私たちは、その原因をさぐるのに躍起だった。
その原因こそが私たちが超越者になったの理由ではないかと」
「つまり、それって」
「そう、そなたが原因の可能性が高い」
「でも、何故」
自分に何か突出した力もなければ、時間跳躍に関するような特別な過去もない。
「ヴィン。お前はきっと、『世界』の扉なのだ」
ベルーナが何事もなかったかのように話しかけてきた。
「無限の可能性がオマエにはある」
「無限の可能性?」
「そうだ。私たちが行ってきた世界のヴィンは盗賊ギルドの長になっていたり、世界の英雄や邪竜パレイオスと融合した化け物だったりと。
実に多種多様だった」
「それは、違う世界のオレだからじゃないのか?」

「いくら並行世界での可能性とは言え、人一人が変われる可能性なんて、たかが知れている」
ベルーナは目を閉じた。
「まだ、言っている事が良く飲み込めていないようね。
なら、私がリヴァイアと戦闘した後の可能性を言うわ。
経験談その@
戦闘後、リヴァイアは突如復活し私を殺す事に成功する。
経験談そのA
リヴァイアは、この後、使い物にならなくなった肉体を捨て、タラッツ王国の王の精神を乗っ取る。
経験談そのB
リヴァイアは身を隠すため、自分の姿を老人の姿に変え生き延びている事。
あなたの世界は経験談Bに該当する。

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