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クエストフォースエピソード3約束の地に
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クエストフォースエピソード3約束の地に 14

「表向きはそうなのだが、その陰には“リヴァイア”という人物とあなたの師匠、ベルーナが大きく関係している」
「師匠が?」
「そう、ゴンドラ国内に隠されていた邪竜パレイオスをめぐって…」
ユリがヴィンの手を引っ張り草むらをでると、ゴンドラの兵士たちの背中を指差した。
「リヴァイアはあの兵士たちに紛れ込んでいる、そろそろやるな…」
そういうとユリは眉間にしわをよせる、それに合わせてヴィンも目を細めてみた。
兵士たちの中から悲鳴が聞える。綺麗に整列していた兵士たちはバラバラになっていった。
「あれがリヴァイアである」
兵士の姿が無くなると、そこには右手に生首を掴んでいる男が立っていた。
「ヴィン、貴方はあの男に勝たなければいけない」
「分かった分かったけど、ここにいていいのか?」
「何故?」
「リヴァイアがこっち見てんだけど!!」
ヴィンはリヴァイアを睨むと剣柄に手を伸ばした。そしてその短剣を抜こうとした時、ヴィンの腕にすかさず誰かが手を当てた。
「用のあるのは君じゃない…、私だ」
その人物は長い黄土色の髪に、透き通るような白い肌をした剣士だった。
「ユリ、貴方には後で話がある、ヴィン君とここで待ってなさい」
「はい、承知しました」
剣士はヴィンに顔を見せる事なくリヴァイアの元へ歩いていく。剣士の背中でクロスした二つの剣、ヴィンはそれをどこかで見た気がしてならなかった。
「あの人…、誰だ?」
「はぁ…、自分の師匠も忘れてしまったと?ベルーナ先生に決っておろう、ベルーナ先生に」
「し、師匠!?」
見ていると、ついこの間まで会っていたベルーナと多々違う点があった。
ベルーナは二本の剣は確か腰にはいていたはずだ。
なのに、目の前にいるベルーナの二本の剣は背中にある。
「ヴィン。私の戦いをよく見ておきなさい」
そう言って、ベルーナは地を駆けた。
ベルーナとリヴァイアの二つの力がぶつかりあう。

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