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機動戦士ガンダムSEED Dα 閃光の少女
その他リレー小説 - 二次創作

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機動戦士ガンダムSEED Dα 閃光の少女 37

副長もアッとした表情になる。あの辺りは洞窟が幾多もあり歩兵による破壊工作も懸念されていた。
「ガルナハン周辺は電波妨害が起きているか……だからサッサッと地質調べて戦力増強しろと何度も提案したのにな」
コクピットからも地上から登る煙が幾多も確認できた。ゲートの前にある渓谷では戦闘の最中……。
「それで先生よぉ、そのインパルスが通れる洞窟って」
「ゲートの近く……」
その瞬間、岩が砕け土煙から何かが飛び出し輸送機を回避、そして合体する。
「インパルス!!ちぃ!」
機長は急反転させる、積荷のMSを固定する器具が持ってくれる事を祈る……航空機事故で積荷の軍事車両が移動し機体バランスが狂い立て直せなくなって墜落した事故もある。無論対策を取っているが戦後は色々と人材不足になるのだ。
渓谷の間を飛行する、ミネルバの背後に回ってしまったが仕方ない……後部カーゴドアを開きMSを載せたパレットを固定していた器具を外し床にあるローラーシステムを作動させた瞬間パレットが動いた。
「ーMS投下確認!ー」
「総員何かに捕まれ!!」
チャフとフレアを放出し急上昇する……機長は直ぐに戦域からの離脱を図る。基地からは着陸要請が来た、その瞬間崖にある岩が砕け土煙から何かが飛び出した。
「インパルスか!!」
「もう一機ありましたね……寧ろこちらがアーモリーワンの……」
コクピットに居た男はニヤりとする、先程映像にてザフトの基地から発進する部隊にインパルスがミネルバの上に乗っていたがあれはダミーだ。
「ああ、ローエングリンが」
ビームライフルのビームを打ち込み、そこにソードシルエットが飛来し対艦刀のみ受け取ると突き刺したのだ。スパークし、インパルスが離れた瞬間に大爆発を起こした……。
友軍MA“ゲルズゲー”も光波防御体ごとインパルスの装備である対艦刀でセイバーにより斬られた……やはりモノフェース光波防御体の欠陥を見抜いたか……これで連合は浮足が立ち退却を始めるもミネルバとザフトの地上戦艦からの砲撃によりローエングリンゲートは修理不可のレベルの損害が確認された。
「そのまま戦域を離脱してください、丸越の輸送機を今あの基地に着陸させたら死にますからね」
「了解。ジョン・アルスター中尉……」
「大丈夫さ、俺達は来るのは今になった。俺は以前からこの基地の増強を具申したが却下され手遅れだ」
地上にいる将兵は壮絶なサバイバルゲームに放り込まれた。綺麗な御遺体で祖国に帰れる事を願おう……。




「そんな」
「これが戦争だ、気を配るべき場所に配慮しなかった」
ガルナハン陥落から数時間後、逃げ遅れた連合軍将兵は現地住民と武装組織に捕まり処刑、その映像が公開されたのだ……バルトフェルトはローエングリンゲート周辺の現地住民と連合の関係は劣悪と分かっていた、バルトフェルトも現地に駐留していたがこちらは砂漠地帯なので灌漑と農業支援を餌にして征していたし、指揮官不在の際の撤退の段取りも教えて置いた。
「あちらにダコスタ君の様な人物がいればよかったなぁ」
「……」
「うむ、ジャンク屋組合にはまた修羅場の後始末かのぉ……」
「陛下」
「ふふ、アスカ准尉よ……兄は怒りをぶつける先を見つける為に国を出たな」

「兄は幸せなんでしょうか?」
映像では現地住民が撮影したのだろう、シンが笑顔で現地住民らから感謝の表情を見て嬉しそうだ。
「これでオーブは派兵するか……」
カガリはクッとした表情になる。



ジョン.アルスター中尉らは連合軍基地に辿り着いていた、やはりローエングリンゲートがあった基地全員の脱出は無理であり撃墜された輸送機もある……。
「まいった、まいった……完全に負け戦だ」
煙草に火をつけたMSパイロットの言葉に周囲の兵士が詰め寄り殺気が漲るがMSパイロットは平然と言う。
「事実じゃないか……大体あの洞窟をちゃんと潰しておかないから負けたんだろうよ、現地住民との良好な関係を築いていたザフトが勝つのも当然さ……」
「きさまぁ!」
「脳味噌まで酸欠か?蒼き正常なる世界の狂信者は」
その言葉で拳が飛び交う羽目になったがMPが来た頃にはMSパイロット三名の周囲にKOされた兵士の数々が……。




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