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機動戦士ガンダムSEED DESTINY ANOTHER
その他リレー小説 - 二次創作

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機動戦士ガンダムSEED DESTINY ANOTHER 3

「懐かしいね・・・そういえば、あなた時々学校向け出してお酒やお菓子買いに行ってたでしょう!捕まったらどうする心算だったの?」
「あれは・・・その・・・ヨウランの奴が無理やり・・・」
「まったく・・・そう言えば良くレイが見逃してくれたわね・・・」
「いや・・・何だかんだ言ってレイが一番飲んでた気がする・・・あいつ教官の目を盗んで内職するの得意だったし・・・」
ザフトの軍学校に入学した俺は、そこであの男・・・レイ・ザ・バレルに出会った。

第一章『レイ』

俺のレイに対する最初の印象は、一言で言えば、すかした奴・・・だった。
当時の俺は、両親と妹を戦争で失ったことで、ただ闇雲に力を求た。
それでも、月日の流れと共に心の傷は、徐々に癒えていった。
いや・・・それは嘘だ・・・家族を失った痛みが癒えることは、永遠に無いだろう・・・あれから十年近く経った今でも、あの時の光景を思い出すと、俺は煮え滾るような世界に対する怒りと悲しみが、心の底から湧いて来るのだから。
ただその痛みから目を逸らす事が出来るように成っていったのだ。
ザフトの軍学校は、大体当時の俺と同年代の人間が入隊して来る。
未来の軍人といっても、所詮大半が十代のまだ大人に成り切れていない子供の集団だ。
訓練中はともかく休憩時間や休日の間は、一般の思春期の子供と大差無い。
俺も軍学校時代は、同期生だったヨウランやヴィーノといった悪友たちと、色々と人には言えない事をしたものだ。
だが、そんな時もレイは関わろうとせず。ただ黙々と自習に励んでいた。
休日で俺や皆が町にくり出す時も、レイは一人で寮に残っていた。

最初の内はそれでも俺たちはレイを誘っていたのだが、レイの返事は何時も。
「すまない、今の内に課題をこなしておきたいんだ・・・俺の事は気にせず、皆で楽しんで来てくれ」
だった。
その内俺たちもレイの邪魔をしてはいけないと、彼の事を誘わなくなった。
もっとも、俺たちが遊んでいる間も、レイは一人黙々と勉強していたのだから、当然のようにレイの成績は、同期生の中でも、ブッチギリでトップを独走していた。
実際座学にしても、体育訓練にしても、モビルスーツのシュミレーションにしても、俺は訓練期間中はレイに勝てた事は無かった。
だけどある事件が切っ掛けに成り、俺にとってレイは、掛け替えの無い親友に成ったんだ。

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