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ガンダム種運命 〜戦乱の果てへ〜
その他リレー小説 - 二次創作

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ガンダム種運命 〜戦乱の果てへ〜 4

デスティニーのコクピットを見ると彼の姿はいない。
きっとどこかに投げ出されたものと考えられた。
捜索は日が沈むまで行われたが、結局シン・アスカの身柄を発見することはできなかった。
「ルナマリア・ホーク……帰投します…」
姉、ルナマリアの辛そうな声を聞いて妹、メイリンは顔を歪ませた。
「お姉ちゃん……シン…どこにいるの…」
その呟きは誰にも、もちろんシン・アスカにも聞こえずに捜索は断念とし、シン・アスカはMIA…作戦行動中行方不明…つまり戦死と同等にされた。
しかし…あのシン・アスカである。様々なピンチを乗り越えてきた彼ならあるいは、という思いは払拭されない。
事実、誰も彼の死に際を見ていないのだから。

アスラン・ザラにシン・アスカがMIAという情報とキラ・ヤマトが指名手配になったという情報が流れこんでくる。
彼もまたこの異変に気付いていた。
この状況はおかしい。まるで自分達が誰かに意図的に狙われているとしか思えない。
そして次の標的は自分だということを悟っていた。
彼の愛機…∞(インフィニット)ジャスティスはまだある。
いざとなったら、などと考えていた時、カガリの叫び声が響き渡った。
「カガリッ…!?」
カガリがいる隣りの部屋に急いで向かうと、そこにはカガリの姿は無く、置き手紙があった。
その手紙には日時と場所…そして一人で来るようにと明記されていた。

指定されていた場所に向かう途中、アスランは自分を責めていた。
自分に危害が加わるのなら、カガリも危ないということを考えれなかったことだ。
一言でも言っていれば、こんなことにならなかったかもしれないと思うと悔やまれる。
そんなことを頭の中でループしていると目的の場所に付いた。
あるビルの3階。そこにカガリがいた。
口にはガムテープが貼られてあり、手足には枷がついて、鎖で結ばれている。
「カガリッ!?」
パンッ…。
近付こうとするアスランを銃弾が遮る。そこにはある女性が椅子に座っていた。
「ようこそ…アスラン・ザラ…動かないでね…?」
その女性は銃口をアスランに向けたまま立ち上がり、カガリに近付く。
「カガリを放せ…!!」
「ふふっ…可愛いわぁ、この娘…♪若いわねぇ?」
「何が目的だ…」
「くすっ…もちろん貴方よ…アスラン・ザラ…♪」
そう言うと銃口をカガリに向けた。
「やめろっ…!!」
「くすくす…大丈夫よ、この娘には危害を加えないわぁ♪その代わり…私は貴方が欲しい…」
「何…?」
「貴方が私のものになれば…この娘を開放してあげるわ…♪あ…勘違いしないでね?私のものって言っても体じゃなくて……心をね♪」
この話は不透明過ぎる。アスランの頭には軽い混乱が浮き始めていた。
「どういう…ことだ…?」
女は妖しく微笑んだ。

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