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ガンダム種運命 〜戦乱の果てへ〜
その他リレー小説 - 二次創作

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ガンダム種運命 〜戦乱の果てへ〜 1

あの戦争から一年が経った。
世界が平和に向かおうとしている流れは大きくありつつも、局地的にまだ反乱が起きる地域があった。
ナチュラルとコーディネーター。
その差別は到底、忘れることが出来ない事実だった。
きっと反乱はこれからも続くだろう。いつか世界が平和になることを祈って、この本を終わらせたいと思う。

パタン、とアスラン・ザラは本を閉じた。ある平和論者の本を読み終えた彼の顔は、まだ反乱が起こっていることを悲しむように歪んだ。
「どうしたんだ、アスラン?」
「カガリ…なぜ…戦争は終わらないんだろうな…」
「…………」
カガリ・ユラ・アスハ…彼女自身もその問いには答えられずにいた。
「いったい、いくら血と涙を流せば戦争が終わるんだろうな…」
アスランは顔を窓へ…遠き戦乱の地に向けた。

一方、その頃…シン・アスカは愛機、デスティニーと共に戦乱の地にいた。
「くそっ…!!何がなんだか…!!」
ナチュラルとコーディネーターによる戦い。どちらが悪いわけでもない。
そう…彼はこの戦争を両成敗とするためにザフトから送られたフェイスだった。
両成敗とはいえ、死者を出すわけにはいかない。
コクピットは狙わず、頭部、腕部、脚部を狙う器用な戦闘を強いられた。
この戦争もシンによって鎮静化するだろう。

ザフトの戦争介入(仲介)により、局地的な戦争は治まりつつあった。しかし、あくまで局地。ところどころで起きる戦争が終わることはなかった。それどころかナチュラルのテロ組織の矛先はザフトに向けられようとしていた。そして今、ある場所で会合が行なわれていた…。
「ふん、またデスティニー…シン・アスカか…」
「最近はオーブも参入するとの情報も流れている…」
「そうすれば、あのパトリック・ザラの息子…アスラン・ザラも黙ってはおるまい…」
「そして姫君ラクス・クラインの騎士…キラ・ヤマト…」
「そしてアークエンジェル、エターナル…ふん、あげればきりがないな」
「逆に言えば、それらを破壊すれば我らの勝利であろう…?」
「ふん…言うのは易しだ…」
「実現させるさ…簡単なことだ…」
「何…?」
「単純なことだ。彼らを超える、凌駕する機体、戦艦、そして…人間を用意すれば簡単だろう?」
「…できるというのか?」
「その用意はしてある…一年前からな」
「…期待していいのか?」
「無論だ」
「ふん…分かった。しばし君に任せようか…クロス副議長…」
暗闇の中、クロスという人物は微笑んだ。
「ありがとうございます…テナル議長、スー副議長…。まずは一週間後…あのデスティニー…シン・アスカを潰してみせましょう…」

一週間後…。
「シン・アスカ…デスティニー…いきますっ…!!」
シンはまた戦争の地域に向かった。
そのデスティニーに黒い影が覆いかぶさった。

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