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ドラゴンクエスト外伝〜スライムナイト・ピエールの旅〜
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ドラゴンクエスト外伝〜スライムナイト・ピエールの旅〜 46

「しかし、この広い世界から勇者の子孫を探すのは困難では?」ジョーが質問した。
「このペンダントを持って行くがよい、これは勇者の血に反応するようになっている」
ピサロはピエールの掌に青い石のついたペンダントをのせた。
「ピエール君、オーブを手に入れたらロザリーヒルに持ち帰ってきてくれ、全てのオーブがそろった時、魔王との決戦が始まる…、そうだ言い忘れていた、君達より先に旅を始めた者達がいる、その者達に会ったら協力してやってくれ」
「はい、それで僕らより先に旅に出たっていう人達はどういう人達なんですか?」
「戦士・魔法使い・僧侶の三人で僧侶は女だ。彼らは一ヶ月程前にここを旅立ったのだが、それっきり連絡がない。無事でいてくれればいいのだが…」
ピサロは顎を掴むと、眉をひそめ何かを考えながら自分の大きな椅子に座った。
「すまない、他にも仕事があってね…、君達の宿はとってある、是非使ってくれ健闘を祈る」
ピエールたちはわたぼうに案内され館を出ると、用意された宿へ向かった。その建物は変った造りで、二階と三階が宿、一階が飲み屋、地下がカジノという建物だった。
「リーダー、俺ちょっと情報収集して来ます」部屋につくと、ブレッドが荷物を置いて真っ先に出て行った。
「カジノだね、きっと」スラリンはその姿を見ると、口をピクピクさせて笑っていた。
「ピエール殿、私も少し失礼させて頂きます」スラリンの苦笑いが終わる前に、ブレッドに続いてジョーも部屋をあとにした。
「ジョーもカジ─」
「いや、彼にも悩みがあるんだよ…」スラリンがジョーをギャブラーにしようとしたのを、ピエールが訂正した。

外はすっかり暗くなり、星空が綺麗に輝いていた。ジョーは宿を出ると、一人“世界樹の塔”を上った。世界樹には結界がはってあり触れられない為、この塔が世界樹に一番近い所だった。
「私はロザリーヒルを守りたい…、ピサロ様は許してくれたようだが、私は恩を返したいのだ…」
ジョーに映った流れ星が、まるで涙のように流れていった。
「いいんじゃないか?ここに残って」
突然の声にジョーが後ろを振り向くと、ピエールがいた。いつも一緒のスラリンの姿はない。
「ピエール殿…」
「恩義は返さないとね、そりゃ君がいると助かるけど、君には君の生き方がある、そうだろ?」
「しかし…」

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