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ドラゴンクエスト外伝〜スライムナイト・ピエールの旅〜
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ドラゴンクエスト外伝〜スライムナイト・ピエールの旅〜 45

ピエールたちは“わたぼう”についていくと、デビルアーマーの軍隊と何度か擦れ違った。その軍隊たちは大きな城から出て来ており、ピエールたちはそこに案内された。
「あのデビルアーマーたちは?」
ピエールが質問すると、わたぼうは丁寧に答える。各国にあるオーブを保護する為に出動している事、保護を拒否した場合武力行使もやむを得ない事。ブレッドはそれを聞くと反発したが、わたぼうはそれを聞き流して議長の部屋まで案内した。
「ここに議長がいます、失礼のないように」
ピエールが扉をノックすると、中から「どうぞ」と男の声がした。扉を開け、議長の姿を見るとピエールとスラリンはおもわず身構えた。
「どこかで会った!」二人は同じ事を考えていた。しかしどれだけ考えても、そのモヤモヤが晴れる事がなかった。
「初めましてロザリーヒルの議長、ピサロです、この度はジョーが大変お世話になったようで、心から礼を言わせていただく」
色白で長い銀髪をもつ青年は、堂々とした姿勢で部屋の真ん中に立っていた。
「感謝はしている、しかし、君達にはここで旅を止めてもらいたい」
「へっ?」
ピサロの意外な発言に気の抜けたような声を出すピエール。
「君達は魔王配下の植物軍を滅ぼしてくれたようだが、他に8つも軍がある。何れもこのフェイルを襲った軍に匹敵…いや、それ以上の力を持ってるかもしれない。そんな相手に今の君達が戦い続けることは自殺行為だ」
「……でも、このままでは…」
「うむ、魔王アルビデは大魔王ドレアム復活のため、各国にあるオーブを狙って侵攻している。歩みを止めることはないだろう」
「…それなら戦い続けるしかないですよ。侵略される様を黙って見てられません。僕はモンスターと人間が平和に暮らしていた世界に戻したいんです!」
「……そうか」
ピサロはピエールの強い意志に心を揺れ動かされた。
「魔王を倒すのであれば、あの人物の力が必要になるだろう」
「誰ですか?あの人物って?」
「…それは勇者だ」
「勇者!?」
ブレッドが叫ぶ。
「勇者って、その昔世界を救ったというあの勇者ですか?」
「正確にはその人物ではない。彼はもうこの世にはいない。だが、彼は子孫を残している。彼の血を引く子孫が世界の何処かにいるはずだ。きっと君達の心強い戦力になってくれるだろう」

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