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ドラゴンクエスト外伝〜スライムナイト・ピエールの旅〜
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ドラゴンクエスト外伝〜スライムナイト・ピエールの旅〜 44

ブレッドが隣りにいるスライムナイトに指先を向けると、国王は目をこすった。
「なんとそなたが!?…モンスターマスターかと思っておった、手紙にそのような事は書いておらなんだ…、そうだ、私も紹介状を書いておこう」
国王は笑顔で手紙を書き始めた。ピエールは顔をしかめる。
「ブレッド、オーブって?」
「ゴレムスの本に書いてありました、全てロザリーヒルに集めると、魔王のもとに行く事ができると…、どうやら魔王復活を予想していたみたいです」
「できた!これを持って行くがよい、そなたらの旅の無事を祈っておる」
ピエールたちは1000Gとキメラの翼を王様から受け取ると、王様の書いた議長宛の手紙を届けるため、一度ロザリーヒルに引き返す事になった。
「どうした、もっと早く歩けんのか」
「ジョーさん?はしゃぐ気持ちは分からんでもないが、もう少し落ち着けないのか?」
スキップをして、ガチャガチャうるさいジョーに、ブレッドはキレかかっていた。
「リーダーからも何とか言ってくださいよ!」
「あ〜、何とか〜」
「ちょっ、リーダー何かすねてません!?」
「ん?別にそんなことは…。なあブレッド、いつからあんな技使えるようになったんだ?」
「ああ、あれを使えるようになったのは最近っすよ。どんなに鍛えても、俺の師でもあるゴレムスには敵わなくて…。それでやっと編み出したのが、トルネードエッジなんすよ。使う前にいなくなっちゃいましたけど…」
「ピエール殿!着きましたぞ!!ロザリーヒル…」
ジョーはピエールとブレッドの間にわって入ると、大きな声でそう言った。
ロザリーヒルの入口には、シルクハットを被った“わたぼう”が立っている。目をつむると首を横に振った。
「議長の帰りを待ってから動いてくれ、ジョー、お前に何かあったら私の首が飛びかねんのだぞ」
「すまなかった…」わたぼうはジョーの姿を見ると、溜め息をはいた。ピエールはしばらく間をおくと、話しをきりだした。
「議長宛の手紙を届けに参りました」
「ほう、議長宛てに?どなたからですか?」
「フェイル城のケリィ王子からです」
「ケリィ王子?そうか、フェイル王は…」
わたぼうは言葉を詰まらせた。
「…大丈夫ですよ。ケリィ王子に会いましたが、しっかりした方でした。あの方ならきっとこの国を再建してくれますよ」
「…父の死で変わったのかもしれませんね。昔の彼は臆病で頼りない感じでしたが…。では、議長のところへ行きましょう」

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