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ドラゴンクエスト外伝〜スライムナイト・ピエールの旅〜
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ドラゴンクエスト外伝〜スライムナイト・ピエールの旅〜 41

「それはどうも、じゃがな、もう少しわしのありがたさを知って欲しいもんじゃ、毒沼の上をあるいてるんじゃぞ?」
『へ?』
ピエールたちは足下を見た。紫の液体がぐつぐつと音をたてている。その上をピエールたちは浮いていた。
「トラマナという魔法じゃ、もしわしが魔法を使っていなかったら、ローズバトラーの所に辿り着いたとしても即死じゃったわ」
「フンッ、あっそ、早く歩けよ?じーさん」
自慢げに話す老人の横を、ブレッドが冷たい目をして通り過ぎた。
そして毒沼に落ちた。
「ぬわ!!」
「トラマナ!!お〜すまん、すまん、ブレッドに一番最初魔法かけとったんじゃ」
ピエールたちは落ちる前に再びトラマナをかけられた。ブレッドは…、まだ落ちていた。
「あの、ブレッドが落ちたままなんですが…」
ピエールは老人に恐る恐る尋ねた。
「お〜いかん、いかん、なにせ“じーさん”だからのぉ、物忘れが激しいんじゃ、がっはっはっは」
老人は笑うと歩き始めた、ブレッドを沼においたまま。ピエールは老人を止めると、どうにか魔法でブレッドを引き上げてもらった。
「わしの名はカイン、じーさんではない」
老人がそう言うと、ピエールたちは無言で頷き、再び歩き始めた。ローズバトラーの姿が大きくなっていく。
「ついに決戦だ…、必ず勝つぞ!!」
ピエールが剣を抜き走ると、ブレッドたちも走り、あとについていく。
「フッ、性懲りもなくまたやってきたか。先は取り逃がしたが今度は逃がさん。ここで死んでもらおう」
「そうはいかない。フェイル王と俺達を助けてくれたマンイーターの敵だ」
「フン、出来るものならやってみろ」
地響きと共に無数の触手が地面より現われた。触手は四方八方からピエールたちを襲う。
触手に囲まれたピエールは、目をつむり静かに剣柄を握った。ピエールの瞑想中、ブレッドが剣を振り触手から彼を守る。
「ブレッド、伏せろ!」
ピエールはそう叫ぶと、目を開いた。
ブレッドは言われた通り地面に伏せる。
「火炎斬り!!」
ピエールの雄叫びと共に、炎の大剣が次々に触手を両断していく。

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