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ドラゴンクエスト外伝〜スライムナイト・ピエールの旅〜
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ドラゴンクエスト外伝〜スライムナイト・ピエールの旅〜 36

ブレッドはしゃがみ込むとピエールの足に触れ、「ピリオム」と小さく呟いた。
「リーダーを魔法で速く走れるようにしときました、炎の息を吐かれる前に倒してきてください」
「何も変わりないんだけど…」
「急いで!」
ピエールはいつもと変わらない自分の体を見渡すと、溜め息をつきゆっくり歩いた…、はずだった。
ピエールは猛スピードで通路を走っていき、その姿はすぐにブレッドから確認できなくなった。
「さすがリーダー、もうピリオムを使いこなしてる…、この奥にいるメタルドラゴンも瞬殺だろうな」
ブレッドはジョーたちに合流すると、先に行ったピエールをゆっくり追うのだった。
その頃ピエールは…
「あわわわわわ、ブレッドーーー!!」
叫んでいた、ピエールは猛スピードで通路の奥へと吸い込まれていく。ピエールが進んでいくと次第に辺りが明るくなってきた、通路の奥に明かりの灯った部屋があるのを確認、そして気づいたら入室していた。
「よくぞここまで辿り着いたな、ブレッドよ」
そこには老人が一人いた。
「いや、僕はピエールと言う者ですが…」
「ほう、ここにやってくるのはブレッドとかいう者かと思ったが…」
老人は隣りにいるメタルドラゴンを軽く数回叩くと、話を始めた。
「この子はリンダちゃん、わしと共に光の木の実を守る為、ゴレムスに作られたメタルドラゴンじゃ。ブレッド以外に実を渡してはならんとの命令じゃ」
「それなら後からブレッドたちは来ると思います」
ピエールが胸をなで下ろすと、老人は目を閉じ、うなった。
「うむむむむ、リンダちゃんの出番なしかぁ」
老人は片目を開くと、再びリンダちゃんを軽く数回叩いた。
「あの炎もこのドラゴンが?」
「そうじゃ、リンダちゃんじゃ、戦うために生まれたのに、いまの今まで誰とも戦っておらん、ここまで辿り着く者はおらんかったのじゃ、しかもやっと来たかと思えばブレッドの仲間のようじゃし…」
老人はしばらく考え込むと、何かを思いついた。
「そうじゃ!ピエールとやら、リンダちゃんと戦ってみぬか?もちろんお礼もしよう」
「ぼ、僕がですか!?」

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