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ドラゴンクエスト外伝〜スライムナイト・ピエールの旅〜
その他リレー小説 - 二次創作

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ドラゴンクエスト外伝〜スライムナイト・ピエールの旅〜 35

ブレッドがどれだけ大声を出しても、ピエールたちにそれは届かなかった。
「ねぇピエール、ブレッド何やってるの?」
ピエールたちにはブレッドの姿が見えていた。ブレッドはなぜか入口の前でパントマイムをし続けている。もちろんピエールたちに壁なんてものは見えない。
「ピエール殿、時間がない先を急ごう」
ピエールは少し考えると無言で頷き、薄暗い通路を奥へと進んでいった。
「ピエール、光が見えるよ、出口だきっと!」
「違う!ジョー大防御だ!」
ピエールが叫ぶと、ジョーが前に立ち盾をかざす。それと同時に盾の向こうで激しい光と熱が渦巻いた。
「ドラゴンの息だ、奥にドラゴンがいる!」
ピエールが鞘から剣を抜くと、スラリンを叩いた。
「合図をしたらおもいっきり前に跳ねてくれ」
スラリンは何も聞かずに頷いた。
「…今だ!!」
スラリンはジョーの前に飛び出すと、ピエールを乗せたまま、おもいっきり前に飛び跳ねた。するとピエールは立ち上がり、スラリンを踏み台にしてさらに飛んだ。
猛スピードで通路を飛んでいくピエールは、剣を構えドラゴンを探す。
しかし、ドラゴンを見つける前に、通路の奥が再び光だした。
「スラリン隠れろ!うおー!魔神、斬り!!」
ピエールが床を叩き割り砂煙がおきた。次第に砂煙が薄れていくと、砂煙の中から大きな岩が姿を現した。
「これなら」
ピエールが岩に身を隠した瞬間、通路を灼熱の炎が襲う。ピエールが隠れた岩は、徐々に溶けていった。
「ピエール殿!岩が溶けている、戻れ!」
「!!」
岩がひび割れしていく、ピエールが後ろを振り向くと同時に、岩は崩れ炎がピエールを襲う。
「ピエール殿!!」
ピエールは反射的に盾を構え、そして炎に包まれた。
「フバーハ!」
炎の中、ピエールの前にマントを付けた男が、片手に分厚い本を持って立っている。男の前で炎はかき消されていた。男はグッドポーズをとると後ろを振り返り言った。
「大賢者ブレッド参上!!リーダー、大丈夫ですか?」
ピエールは首を傾げる。
「ゴレムスの魔法書を拝借してきました、これで最強トリオですね!」

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