PiPi's World 投稿小説

ドラゴンクエスト外伝〜スライムナイト・ピエールの旅〜
その他リレー小説 - 二次創作

の最初へ
 32
 34
の最後へ

ドラゴンクエスト外伝〜スライムナイト・ピエールの旅〜 34

ジョーの棒読みの質問に、花魔道は一言で答えた。
「ここだ」
「ここって…、おいおい、冗談じゃねえよ」
「ブレッド、どうかしたのか?」
きょとんとしたブレッドの肩をピエールが叩く。
「ここ俺の家なんですが」
「え…?どういうことだ?」
「だから、この家にあると言うのだ」
ピエールの問いに花魔道は答える。
「ちょ!待て!んなはずはない。俺はこの家で16年暮らして来たが全く知らんぞ」
「お前の事情などどうでもいい…、よく聞け、ここに大魔法使いゴレムスの作った、光の木の実が眠っている」
「は?ゴレムスが!?」
「いちいちうるさい奴だ、何だ!」
花魔道が怒鳴ると、ブレッドは口を押さえ首を横に振った。
「この家の奥に樹の絵が飾ってある、その裏にある扉の先へゆけ」
ピエールが頷くと、ブレッドを先頭に皆家の中へ走っていった。
中はこじんまりとして古風な感じだ。
「ブレッドよ、本当に何も知らぬのか?」
「知らねえよ。ゴレムスが大魔法使いって意味分かんねえ」
ジョーの質問に投げやりに答えるブレッド。
そして家の奥に行くと、樹の大きな絵が飾られていた。
「…絵の裏って、この絵の後ろは壁なんだが…」
「隠し扉になってるんじゃない?」
スラリンが言う。
ブレッドは絵をどかし、試しに壁を探る、しかし、隠し扉のようなものはみつからない。
「おかしいと思ったんだ、花魔道はきっと俺達を騙してたんだぜ、リーダー」
「何言ってるんだ、行くよ?」
「へ?」
ピエールとジョーが当たり前の顔をして、壁の中へ吸い込まれるように入って行く。ブレッドも壁に入ろうと試みるが、どうやっても入れない。
「リーダー!ジョーさん!」

SNSでこの小説を紹介

二次創作の他のリレー小説

こちらから小説を探す