PiPi's World 投稿小説

ドラゴンクエスト外伝〜スライムナイト・ピエールの旅〜
その他リレー小説 - 二次創作

の最初へ
 25
 27
の最後へ

ドラゴンクエスト外伝〜スライムナイト・ピエールの旅〜 27

「俺達は最強コンビだ、な?ピエール殿」
ジョーがピエールにふると、ピエールは頬をかきながら小さく頷いた。ブレッドは笑ったまま、前まえへと進んでいく。
「ようこそ、ウィッシュの町へ」
ブレッドは立ち止まると後ろに振り向きそう言った。
ピエールがブレッドの後ろをのぞきみると、そこには町があった。ウィッシュの町はとても人が住んでいるとは思えない程、静かでどこか寂しく見えた。
「どうかしたか?ピエール、ジョー」
「滅んだ町か?」
ジョーは町をみると、ぶっきらぼうにそう言った。
「昔は栄えていたらしい、だが皆でていっちまってな…、俺は赤ん坊の時、この町に捨てられて、この町にいたゴーレムが俺を育ててくれたんだ」
ブレッドの頬から涙がこぼれ落ちる。 
「なに話してんだろ俺、こんな事話したのはじめてだわ、モンスター相手だからか?」
ブレッドは顔をこすると、おもいっきり笑ってみせた。
「今そのゴーレムは?」
ピエールは尋ねた。
「…少し前までは一緒だった。だけどあの日…」

《あの日もいつもと変わらない日だった。だが、急にゴレムスが頭を抱えて苦しみもがきだしたんだ。
『どうした?ゴレムス。しっかりしてくれ!』
『うう…頭が…何かが入り込んだみたいだ…うぐぐ…』
俺はどうしたらいいか分からなかった。
数分たってゴレムスは立ち上がった。
『…ア…アルビデ様……アルビデ様をお守りしなければ…』
『ゴレムス?おい!何処に行く気だよ!』
俺は何処かに行こうとするゴレムスを止めた。
『…邪魔だ』
『え!?』
ゴレムスの拳が俺の左頬に飛んできた。俺は信じられなかった。ゴレムスは口で叱っても手を出したことなんて今までなかったから。》

「…でゴレムスはそれっきり?」
「ああ、俺の唯一の肉親なのに…どうしちまったんだ!」
「ピエール、多分魔王の魔力のせいだよ。それでゴレムスは支配されちゃったんだよ」
「魔王?100年前に勇者たちに倒されたんじゃないのか?」
ブレッドは驚いた表情をする、ピエールは首を横にふった。
「どこからの情報か定かではないが、魔王が復活したと考えて間違えない」
「じゃあ、その魔王を倒せばいいんだな!」
興奮したブレッドがピエールの両肩を掴むと、ピエールは首を縦にふった。
「魔王の魔力から解き放てば、モンスターたちは皆もとに戻るはずだ…、しかしそのゴーレムが敵とし──」

SNSでこの小説を紹介

二次創作の他のリレー小説

こちらから小説を探す