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ドラゴンクエスト外伝〜スライムナイト・ピエールの旅〜
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ドラゴンクエスト外伝〜スライムナイト・ピエールの旅〜 25

巨大な触手が物凄い勢いで3人に襲いかかった。一本一本の触手がまるで別の生き物のように動き、3人を翻弄する。
「やくそうがなくなったってのに、勘弁してくれよ…」
ピエールは避けきれない触手を剣で弾きながら愚痴をこぼした。
「うぉぉぉ!!」
大防御をといた瞬間、ジョーは触手に締め上げられてしまった。
「ジョー!!うお!!」
そして、ジョーを助けようとしたピエールも触手に捕まってしまう。残るはピエールのみとなった。
「スラリン、逃げろ!!」
「で、でも!!」
そんな2人を見てマンイーターは笑った。
「ふはははは、珍しいスライムナイトだ、ナイト部分とスライム部分が別々に意思をもっているとはな」
「黙れ、口付きの不気味な花!!うっ…」
触手がギシギシ音をたてながらピエールを締め上げる。
「口が減らないナイトだ、そろそろトドメをさすとしますか…」
マンイーターはニヤリと笑う。
触手がピエールの首を締め上げる。
「う!あ…ぐ…」
細身の触手からは思えない程の握力がある。
「この!このっ!」
一人無事なスラリンは、マンイーターに必死にタックルするが全く効かない。
「(ダ…ダメだ…)」
ピエールの意識が遠くなっていく…。
その時だった。
「うぎゃっ!」
マンイーターの叫び声とともに、触手が切れていた。ドガッとピエールとジョーの体が地面に叩き付けられる。
「なっ、何者っ!」
マンイーターが刃の飛んで来たほうを見ると、一人の人間が立っていた。
耳まで覆うサラサラの黒髪。意志の強そうな瞳。右手には鋼の剣、体には鎖帷子を装備していた。
「…人の森で暴れられるのは困るんだよね」
そう言いながらマンイーターに剣を向ける。
「これ以上暴れるなら触手だけじゃ済まんぞ」
「くっ!おのれー、このままじゃ済みませんよ。覚えときなさい!」
マンイーターはルーラを使いこの場から去った。
「仲間割れすんのは勝手だが、この森を荒らすんじゃねえ、分かったか!!」
鎖かたびらの人物はそう言うと、ピエールたちを睨み付けた。
「すまなかった…」
ピエールは剣をおさめ、スラリンの隣りに座る。ジョーもその近くに座った。3人は疲れきった様子でいた。その姿を見て鎖かたびらの人物は笑う。
「悪い奴等じゃなさそうだな……、お前らにはただの森に見えるだろうが、ここはゴレムスとの誓いの森なんだ」
鎖かたびらの人物は森の奥へ視線をやった。

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