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ドラゴンクエスト外伝〜スライムナイト・ピエールの旅〜
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ドラゴンクエスト外伝〜スライムナイト・ピエールの旅〜 12

だからゲレゲレの言うように、ピエールのお陰でもある。
尤も本人にそんな自覚症状はないが。
加えてゲレゲレには、元の世界(魔界)に戻れなくなったから、仕方なく魔王に従っていたと強がっていた。
よく言えば、負けん気が強いというところか。
「そろそろサンライトに戻ろう、魔王はもういないんだから、旅をする必要がない」
そう言うと、ピエールはゲレゲレにメリーナを乗せた。
「キーファ、ゲレゲレ、姫をサンライトまで護送してくれ、頼んだぞ」
マントを翻し、スラリンに飛び乗ると、ピエールは砂煙と共に姿を消した。
「よっし!行くぞ、メリーナ、ん?何見てるんだ?」
淋しそうな目でメリーナは、ピエールの去って行った方を見つめていた。
「(ゴメンな…)」
ピエールは独りで魔王を倒す旅に出た。
ピエールとしては、メリーナをうまく帰したことで、漸く気を揉まずに旅が出来るようになった。
「ピエール、あれでよかったんだよね?」
スラリンが聞いた。
「ああ、姫を危険な目に遭わせる訳にはいかないからね」
ぴょんぴょん跳ねながらスラリンが言う。
「やっぱり勇者は孤高でなくちゃね!」
「いや、俺にはお前が居るから孤独なんかじゃないぞ」
尖った先を撫でてやると、スラリンは気持ち良さそうに目を細めた。
暫く進むと、欝蒼とした森に差し掛かった。
「あれっ?人がいる」
視線の先を追うと、確かに人がいる。テントを立てているところから、行商人の類では、とピエールは目星をつけた。

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