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ドラゴンクエスト[〜それから〜
その他リレー小説 - 二次創作

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ドラゴンクエスト[〜それから〜 62

紙の中から何かが落ちた。それは手のひらサイズの剣だった。小さいが、紋章が刻まれていてとても繊細な剣にみえた。
「これは…」
エイクは黙って小さな剣を拾いあげた。
「それは“竜神王の剣”!!なぜこの男がこんな物を」
グルーノは訝しげな顔をしながらエイクに近寄っていく。
「あんな剣じゃ役に立たないでがす」
腹をかきながら目を細めるヤンガス。その姿からは脱力感さえ感じられる。
「これだから素人は困る」
「誰でがす!!」
突然男の声がして、ヤンガスが振り返ると、そこにはハクがいた。
「…ご苦労、裏切り者の竜人族は倒せたようだな」
ハクは髭を自慢気になでながら、ヤンガスの肩に肘をかけた。
「“竜神王の剣”あれはそう呼ばれている。元々は竜神王しかもっていないのだが…、竜王の事だ、なんらかの手段で複製したのだろ」
「てことはだ、ランキヌが竜王から奪ってきてくれたわけだ、どうだいゼシカ」
自慢気に髪をなびかせるククール。それを無視するゼシカ。
「ハクさん、あれはどう使うの?あの大きさじゃいくらなんでも」
「それはだ、竜神王になる事のできる血筋でなければ──」
「おじいちゃん!!」
「おお…、これは」
エイクの声に皆が振り向く。
エイクの腕には神々しい剣が一本、握られていた。
「わかったか、あれが竜神王の剣の真価だ」
ハクは自慢げにエイクの握る剣を指差した。
「…大きくなっただけでがす」
すかさずヤンガスがつっこむ。
「ふふ…、見た目だけではない!!エイク、その剣を振ってみせよ」
「え?」
「いいから振れ」
エイクは頷くと、剣を振り上げ、力いっぱいそれを振り下ろした。
バリバリバリ!!竜神王の剣に電撃がはしる。そのすさまじい音がなりやむと、空間に紫色の亀裂がはっていた。

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