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機動戦士ザク
その他リレー小説 - 二次創作

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機動戦士ザク 8

数時間後、キリシアは動いていた。シーマ艦隊の補給品状況は今まで横取りしていた他の艦隊やら部隊やらの指揮官ら一人残らず“直々に伺った”ので状況把握したが想定以上にキツい。そしてパンク補給艦の補給品が強奪された一報を聞いた時の表情にはその場に居合わせた将兵らはチビりそうになったと言う……。
「何時毒ガスを使ってくるかもおかしくない状況です」
「ふむ……サシで話す必要があるな」
自分の名を出しても警戒し、応じないだろう……デラーズ中将も話し合うまでは部下同士のいざこざが生じていたと言う。
「戦艦の修繕も蹴られているな?」
「はい」
キリシアはその場にあった通信機を取り叫ぶ。
「全軍はシーマ艦隊と接触を優先、補給艦及び工作艦もだ。グラナダ到着次第シーマ艦隊全艦のオーバーホールする!!!これはキリシア.ザビの直命である!!!!!!」
通信オペレーターは事の重大さを数秒で把握して通常周波数で送信した程だ。


キシリア・ザビがシーマ艦隊への対処の為に急遽動き出して、席を外した後も、ギレン達の作戦協議は続いていた。
さらに、それまで黙っていたドズルも言った。
「兄貴、あればかりは謝罪しないと本当にまずいぞ」
「……毒ガスの件は近く海兵隊に謝罪するとしよう。危うく反逆者を出すところだった。デラーズ、よくぞ言ってくれた」
「はっ!ありがとうございます」
「ドズル、私はお前を過小評価していたようだ。まさかわずか2機であれ程の奮戦を見せるとは思わなかった。ドズル達の奮戦とデラーズ達の慧眼のおかげだ。
オデッサは核地雷の影響でしばらく使えんが、何、地球にはいたるところに資源があり、再び支配地域も広がりつつある。ところで、敵将レビルの消息は何かわかったかね?」
「オデッサで終盤まで指揮をしていたのは判明していますが、捕虜の供述と通信解析によると終盤に消息が掴めなくなっております。ただ、連邦側は彼の後任者を発令する様子が無いなど、どうも彼が死んだと考えていないようなのです」

ギレンはドズルに言ったが、最後の質問は別の情報士官に向けたものだった。

「と言う事は、死んではいないという事だろうな。潜伏しているのだろうし、仮に死んでいるとしても士気を保つためにもしばらく発表すまい。
……やはりジャブローを陥れるよりないようだな。ザク・ジャガーノートには活躍してもらいたいものだ」
「ティアンムも討ち漏らしちまった。連邦艦隊もろとも討っておきたかったのだが…」
「それは残念ではあるが、あれだけ敵艦隊に打撃を与えたのだ。ドズル、お前は十分胸を張れるだけの事はしている」
「兄貴……」

ギレンとしては情報部の懲罰処分もしなければならない……最もシーマが連邦に通じているリスクもあるがその時は情報部の手伝いも命じるも一計だ。


数時間後、シーマ艦隊旗艦リリー・マルレーンを発見したしたのは第603技術試験隊旗艦ヨーツンヘイムだ。オリヴァー・マイ中尉はキリシア閣下が激を飛ばした時点でシーマ艦隊に技術トラブルが深刻である事を察し直ぐに艦隊の船の整備状況を問い合わせて最後にドックに入ったのは開戦前、何時核融合炉のIフィールドシステムが不具合起こしてプラズマが走る空間になっても不思議ではない状況と分かった。
シーマは渋ったがオリヴァーは技術中尉であり既に同行しているムサイ級戦艦のメイン機関システムはフル稼働できない状況であるのも事実……ガスペンの助言もありシーマは応急処置をしつつグラナダへと向かう事にした。簡易量産型MAオッコを試験用として搭載しており志願してきた学生らが操縦により船体の応急修理を始めていた。
「……ほんとうかい?」
「キリシア閣下は相当なお怒りだ、情報部の将校や補給品を分捕った指揮官らが無事で済むかもわからん」
ガスペンの言葉にシーマは困惑する。
「どうだ?中尉?」
「後数日でIフィールドシステムがエラー起こしてプラズマが走る空間になってましたよ……」
感電を通り過ぎて人体すら瞬時にして消し飛ぶ……オリヴァーら技師を真っ青にさせた程酷かった。
「最悪エンジン総取り換えです」
モニカは憮然とした表情にシーマは苛立つ。

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