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ブレスク!!
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ブレスク!! 41

「あははは……冗談だってば、冗談」
「ふぅ……」
生命の危機にも関わらず適当にごまかす少女に呆れた様に刀を納めるサラ。
「相変わらずね『藍華』−−いっそ一度くらい斬られた方が良いんじゃない?」
「へぇー……リフィーもたまには冗談言うんだ」
多分、いや絶対冗談じゃないと思う、とはもちろん言わないベルとサラ。
「えっと……で今回は何を企んでるの?」
ベルが気を取り直して藍華に尋ねる。
「企んでる、なんて人聞き悪いなぁ」
「企んでるじゃないの。現にアタシは貴女のせいで……」
そう言いながら肩をわなわなと震わせるサラ。
「うんうん……無償の協力、ホント感謝してるよ」
「……やっぱり一度斬られるべきね」
リフィーの呟きと同時に殺気立ったサラが藍華に斬り掛かかろうとしていた。


第五話
『対決!放課後の魔術師!』


「放課後の魔術師?」
「そう、ソイツがここの生徒を掠っては人体実験を施してるらしいの−−まあ、情報源が情報源だけど」
そう話すベルとサラ後ろには簀巻きにされた藍華が転がっている。
「いえ、有り得る話ね−−身近にやりかねない人もいることだし……」
三人の頭の上に素敵笑顔を浮かべる人物が浮かんだ。
「でもあの人だったらこんな簡単に情報漏洩しないでしょ?」
「まぁたしかに」
パタパタと浮かんだ人物を消す三人。触らぬ神に祟りなしなのだ。
「それで残ってたんだけど・・・」
ふぅ、とため息をつく。
「収穫無し、なのね〜」
アハハ〜と脳天気なまでに笑う素巻きの藍華
「ふぅ〜ん−−ところで一つ気になってるんだけど……」
ベルがさしたる興味も無さそうに返す。どうやら他に気になる事があるらしい。
「何?」
「何でサラが協力してるの?」
「そ、それは……」
珍しく明ら様に狼狽するサラ。
「ふふふ……知りたい? 知りたいよねぇ〜」
一体どうやったのか簀巻きのまま立ち上がった藍華がベルに肉薄する。
「もちろん!」
そう答えるベルの目に宿る藍華と同じ光。
「ふふふ、実はぁ〜−−はうっ!?」
刹那、流石の藍華もおののく程の殺気。質問をしたベルにもその影響が及ぶ。
「人間知らない方が良い事もある−−使い古された言葉だけど、至言ね」
見事に固まったベルの肩にポンと手を置くリフィー。
長年素敵笑顔の人と一緒に暮らしているだけあって全く動じていない。
「まぁそれはそれとして−−私もその調査手伝うわ」
『えぇっーっ!?』
有り得ない一言によりショックの余り再び動き出すベル。その声が今しがた殺気を放っていたサラのモノとハモり部屋中に響いた。


「飽きた飽きた飽きた飽きたーっ!!」
駄々っ子の如く−−と言うか駄々っ子そのもので喚き散らすトム。

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